みんからきりまで

きりみんです。

VRのHTC Vive買ったのでレビューとか色々

VRヘッドセットのViveを買ったので感想とか書いていこうと思う。

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そもそもViveとは

ViveはHTCが出しているPC用VRヘッドセットで、Oculus Riftのライバルのような製品。
以前はVRといえばOculusという感じだったけど最近はOculusの動向が怪しくて相対的にViveの評価が上がっている気がする。

VIVE™ 日本 | 想像を超えたバーチャルリアリティの体験

Viveの最大の特徴はルームスケールVRと専用コントローラー。
ルームスケールVRとは、椅子に座って首を振るだけのVR体験ではなく、2つのカメラにより部屋をマッピングし、ヘッドセットとコントローラーの位置をリアルタイムで検知する事により、最大3m×4mのスペース上で全身を使ったアクションを行える。
紹介動画が分かりやすいのでとりあえず見て欲しい。

www.youtube.com

僕は元々Oculusの製品版が出たら買う気マンマンだったんだけど、日本からの購入価格に引いてタイミングを伺っていたところ、友人宅でViveを体験させて貰い、その翌日にViveをポチった。
そのくらいViveでのVR体験は魅力的なものだった。

購入

購入は普通に英語の公式サイトから注文した。
送料込みで約12万円だった。高すぎる…。

注文したのが5月21日で、届いたのが6月2日。
なかなか届かないという噂もあり6月中に届けば有難いかなくらいに思っていたのでかなり想定外だった。
そして到着の前日に値下げと国内販売が発表されるという悲しみを味わう。

セットアップ

Viveの環境構築は結構大変だった。
基本的にアメリカ基準というか日本の狭い住宅にはあまり向いていない。

カメラ設置問題

まず、カメラの設置が厳しい。
壁に穴を開け部屋の高いところ(2mくらい)から見下ろすように設置する事が推奨されてるけど、借家で壁に穴を開けるというのはちょっと難しいというか無理だ。
仕方がないので僕は本棚(1.7mくらい)とカラーボックスの上(1mくらい)にセロテープで固定して設置してる。
ちょっと視野角が狭くて時々コントローラーを見失うけど、一応これで遊べているのでまぁ多分これはだいたい何とかなる。

ちなみに2つのカメラはそれぞれ別にコンセントの差し込みプラグが必要なのでそれも結構ハードルが高い。

部屋が狭すぎ問題

Viveをルームスケールでプレイするためには、部屋の中に床から天井まで障害物の全くない空間が最低でも1.5m * 2mの長方形が入るだけ必要になる。(Oculusのように着席状態でのモードも一応あるけどそれだとVive用ゲームがまともに遊べない)
これが予想以上に厳しい条件で、僕の部屋は8畳あってそこにベッドと机2つが置いてあるんだけど、普通にスペースが足りなかった。

何度も何度もスペースを設定し直して、仕方ないので最終的にはベッドの上にはみ出す形でスペースを設定する事でなんとか先に進む事が出来た。
設定したスペースはVR上で壁として表示されリアルで障害物にぶつからないようになってるんだけど、スペースをサバ読んでると普通に足やコントローラーが障害物に激突して非常に危険なので真似しない方がいい。
あと、日本の住宅だと頭に電気の紐が当たったり天井が低い物件だとコントローラーが天井に激突したりする可能性もあるので注意。
僕の場合はコントローラーを振ったら電気の傘が落ちてきた。

セットアップ手順は動画で紹介されているので、購入前にだいたいどんな感じか確認した方がいいと思う。
それにしても、たとえアメリカだとしても部屋に何も置いていないスペースが2m以上もあってしかもハイエンドゲームが遊べるタワーPCも側にあるなんてなかなかハードルが高い気がするんだけど…。

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Viveの付け心地、操作感

ヘッドセット

Viveの付け心地はまあ悪くはない、という感じ。
結構重いので首を激しく動かすと疲れるし汗で蒸れる。
ゴーグル部分は結構スペースに余裕があるのでメガネをしたままでも大丈夫なようになってる。ただしやっぱりメガネだと光が反射したり目に当たってすぐレンズが汚れたりするので可能であればコンタクトでやった方が良さそう。
というかVRはディスプレイだからメガネ外しても普通に見えるのでは?と思ったけどそんな事は無くて近くしか見えなかった。不思議。
(ということは毎日VRで遠くを眺めていたら近視が改善したりするのだろうか)

ヘッドセットにはPCから太いケーブルが繋がっているのでミュウツーみたいな気分になる。
ぐるぐる回ってるとケーブルがすぐ丸まるのがちょっと面倒。

ところでVRで見てる映像はPC画面にもミラーリングして表示されるようになっているので、プレイしてる本人以外も一緒に楽しめるし、配信なども簡単に出来るようになってる。

コントローラー

コントローラーに関してはとても良く出来ている。
両手で操作するコントローラーはVR上でも正確に位置がトレースされ、コントローラーだけ現実から持ち込んだかのように違和感なく使用する事が出来る。
振動がかなり細かく制御出来るようになっているようで、丁寧に作られたゲームであればコントローラーの振動によってVR上で物に触れた感触などをリアルに感じ取れる。
コントローラーは充電方式だけど、かなりバッテリーが長持ちするのでプレイの度に充電するような感じでは全く無い。

VRはいいぞ

さて、肝心のVRについてだけど、これは本当に素晴らしい。
3Dテレビや3DSのような「へー面白いギミックだねー」みたいなすぐ飽きる感じではなく、本当に全く新しい体験というか、これこそが新しいゲームの世界なのか!!!という感動がある。
衝撃度としては、ずっとマリオワールドのような2Dゲームしかやった事なかった僕が生まれて初めて時のオカリナで3Dアクションゲームという物を体験した時以来の衝撃という感じだった。
ずっと部屋の中で空想の世界をイメージして一人で遊んでいた僕にとってVRは本当にずっと待ち望んでいた夢のテクノロジーだ。

Viveは解像度も十分で、SteamVRのサポートによって対応コンテンツも簡単に探せ、PCなのでもちろん非公式の野良コンテンツも遊べる現状VRハードの選択としては素晴らしいクオリティだと思う。

とはいえコンテンツが足りてない問題

VRはゲームの未来だし、Viveは素晴らしいハードだけど、肝心のコンテンツが足りていないのが現状だ。 SteamVRでたくさんのVive対応ゲームを購入する事が出来るものの、正直そのほとんどが体験版レベルである。
一番よく出来ているのが公式デモゲーム(The Lab)という状態で、毎日Steamで新着ゲームをウォッチして初期のスマホゲーみたいなミニゲームを有難がって購入する日々を送っている。

今あるゲームの大半が「向かってくる何かを避けるか弾くかする」というアーケードゲームっぽいもので、VRで本当に需要がありそうな「景色がすごく綺麗なオープンワールドゲーム」「迫力満点のアクションゲーム」「可愛い動物や女の子が出てくるシミュレーションゲーム」などは全然ない状態。
まだVive自体が発売して日が浅いので仕方がないけど、はやくもっとクオリティの高い大作ゲームをViveで遊んでみたい。
ドラクエゼルダの伝説がVRで遊べたら本当に最高すぎてヤバイだろうな、というのは想像するだけでハッキリと分かる。

そういう意味でPlayStationVRはコンテンツがめちゃくちゃ豊富っぽいのでかなりヒットするんじゃないかな、という気がしてる。
正直羨ましい。PCゲームオタクじゃなければ絶対にPlayStationVRを買うのが正解っぽい。

VR酔いについて

どうやらVRはかなり酔うらしい。
コンテンツにもよるけど、移動せずに周りを見渡すだけだと平気で、歩いたりジャンプしたりするゲームはかなりキツいっぽい。
僕は運良く今のところ全く平気なんだけど、友人宅で体験した時は普段FPSとかをバリバリやる人でもすぐにギブアップするくらいだった。
普通にカメラが水平移動するアクションゲームは特に酷いので、Viveでは移動先をポインタで指定してそこにワープするという移動方法がスタンダードになってるようだ。
個人的にはやっぱり普通に移動したいけど・・・。

要求スペック

僕のPCはi7-4790K, メモリ16GB, GTX970という要求スペックギリギリラインだけど、今のところ特に問題なく動いてる。
もっと良いグラボを使えばもっとヌルヌル動くのかもしれない。

Viveのオススメゲーム紹介

せっかくなのでViveで遊んだオススメのゲームを紹介していく。

The Lab

Steam:The Lab

Viveのデモゲーにして最高のViveゲー。
かなり良く出来たいくつかのミニゲームや映像デモが遊べる。
舞台がPortalのAperture Science社なのもサイコー。

www.youtube.com

Windlands

Steam:Windlands

ゼル伝のフックショットみたいなので飛んだり跳ねたりするゲーム。酔う。
VRの世界でもジャンプして落ちる時に股がヒュンとする事を体験出来る。
ひたすら飛び跳ねて移動するだけのゲームだけどまあまあ楽しい。

Audioshield

Audioshield on Steam

腕を振るタイプの音ゲー
音楽に合わせて飛んでくるインクみたいなのを弾いていくだけ。
ゲーム性は薄いけど曲はSoundCloudから取得するシステムになってて、ローカルの音楽も再生出来るので楽しいフィットネスという感じ。

Holopoint

Steam:Holopoint

弓矢ゲー。
道場に湧いてくる敵をひたすら弓矢で倒す。
顔面に向かって飛んでくる敵の反撃を物理的に避ける必要があって、マトリックスみたいな動きになるので腰が痛くなる。

Universe Sandbox 2

Steam:Universe Sandbox ²

VRメインのゲームではないけどViveに対応してる宇宙シミュレーションゲーム
映像がとても綺麗で、立体プラネタリウムみたいな感じになる。
寝ながら遊ぶVRゲーという新たなジャンルを(自分の中で)築いた。

カスタムメイド3D2

※成人向けゲームなのでリンクは貼らない

何かと話題になるカスタムメイド3D2もViveに対応してる。
僕はVRのためにわざわざこのゲームを購入したんだけど、思ったほど(VRモードを)楽しめなかった。
たしかに素晴らしい3Dモデルの美少女が目の前に立ってるのは凄いし感動的だったんだけど、カメラを自由に移動するシステムなので上手く位置を合わせるのが難しく、あんまりリアリティを感じられなかった。
あとこのゲームは行為のシーン以外ではキャラがほとんど動かないので、もっと普通にキャラと触れ合うみたいなモードがあれば楽しめそう。

その他いろいろ思う事とか

VRは本当にゲームの未来だと思う。
今後もっと技術が進歩してワイヤレスで普通のゴーグルくらいのサイズのハードで、8K解像度とかになったら本格的に新しい世界が始まりそうで今から楽しみで仕方がない。
そのためにはPlayStationVRにも成功して貰ってもっとVRゲームが普及して欲しい。

将来的にはだんだんVRとARの垣根も薄くなって一つのハードで両方対応するようになっていくんじゃないかなーとか思ってる。
VR上の仮想のデスクトップでコーディングしたり、そのままARに移行して作業を続けたり、そんな感じになってほしい。

あと、Viveやっててめっちゃ思うのは、VRの世界にスマホを持ち込みたい。ネット廃人なのでVRゲームで戦ったり冒険したりしながらもスマホでインターネットと繋がっていたい…。
もしくはViveのコントローラーにAndroid Wearみたいな機能が付いて欲しい。

とにかくVive最高なので気になってる人は買いましょう。
10万なんて安いですよ。
MacBookを買い換えても新しい世界は見えないけどViveを買えば新しい世界が見えますよ。