みんからきりまで

きりみんです。

1.1年ほど常駐で携わった案件を仕事納めしました

去年の10月からお手伝いしていた案件が今月で最後でした。

何をしていたか

例によって決済関連のプロダクトで、Androidチームのメンバーとしていくつかの機能の開発を担当したりしていました。 なんかTLになったりしたような気もしますが気のせいだったかもしれません。

どう働いていたか

最初に誘われた時はまだ体調不良から立ち直っていない状態だったため、まずはお試しという形で週3で入りました。その後すぐにプロダクトの状況や自分の体調などを鑑みて、もっと稼働時間を増やした方が精神衛生上もかえって楽だと感じ、週4にしてもらい、1年くらい週4稼働で働いたあと、最後の数ヶ月はまた週3で働いていました。

あまり業務委託のエンジニアが多くない組織で、時短稼働の要望に柔軟に対応して頂いてとてもありがたかったです。

どうだったか

とてもいろいろな人がいる大きな組織で、かつ非常に成功したメガベンチャーの新規事業というとても貴重な現場に立ち会えてとても勉強になりました。 メガベンチャー組織の外からではあまり見えない良さや課題感などを見ることが出来て興味深かったです。

自分の体験としても、今までの仕事ではあまり経験したことのないような悩み(人によって設計思想に対する考え方や感じる課題が大きく異なること、スタートアップ的なプロジェクトスタイルで大規模開発をするとどうなるかなど)に直面し学びが深かったです。

また、Slackなどを通じて組織内の様々な人と知り合い仲良くなったり、Twitterでしか面識がなかった人と交流出来たりと大きな組織ならではの出会いもありました。

来年以降

まだあまりちゃんとは決めていないですが、しばらく大きな仕事はせずに勉強や趣味に没頭する時間を作りたいと考えています。

自分がAndroidアプリ開発しか出来ていない現状にかなり課題感があり、もっと自分の技術や経験の幅を広げたいと思っています。 Android開発に関しては現状かなり需要があり単価も高く、UI部分を作るという仕事自体は好きではあるのですが、ここ数年は正直スキルアップが出来ていないと感じていて、ただAndroidの次々に出てくる新しい仕様やライブラリなどを追い、本質的なのか分からない複雑な設計などに悩み、実際に作るものは技術的に特に難しいことをせずにボイラーテンプレートのようなものをひたすら書いているような気がしています。

具体的に何がやりたいのかと問われるとまだハッキリとは答えられないのですが、そもそも自分はAndroid開発以外をまともにしたことがないのでそれを判断出来るレベルですらないのではと思っています。
とりあえず直近ではコンピューターサイエンスの知識を改めて学び直し、競技プログラミングなどを通し数学やアルゴリズムを活用した実装の力を付け、バックエンドの設計、開発から運用までを最低限出来るようになり作りたいと思ったWebサービスを短時間ですぐに作成出来るようになりたいと考えています。

その先にAndroid開発以上に割の良い仕事が存在するのかは分からないですが、自分のプログラマーとしての人生における技術探求をここで終わりにしたくないという気持ちがあります。

もっと大胆にチャレンジしたい。

C97(冬コミ)でフルカラーの漫画本を出します

最近の記事が告知ばかりになっていますが、冬コミでサークル「きりみんちゃんねる」として本を出します。

4日目(12/31) 西R19b「きりみんちゃんねる」です。 本の内容はバーチャル幼女プログラマーきりみんちゃんが雪の日に早朝の町を散策するだけの漫画です。 前編フルカラーです。きりみんちゃんを知らなくてもオリジナル漫画として楽しめる内容です。 よろしくおねがいします。

#技術書典 7で「エンジニアのためのプログラミング以外入門」という本を出してたいへん好評でした(小並感)【技術書典感想戦】

https://pbs.twimg.com/media/EFCMegwUUAAMKgo?format=jpg&name=4096x4096

遅くなりましたが2019/9/22に開催された技術書典7にサークル参加した振り返りと感想などを書いておこうと思います。
書かないまま随分経ってしまったなぁと思っていたけど、まだ2週間しか経ってないんですね...。

配布した本について

サークルページです。

techbookfest.org

今回は新刊「エンジニアのためのプログラミング以外入門」と前回技術書典6の新刊「フリーランスを完全に理解できる本」を主に配布しました。

新刊

以下のエントリで詳しく紹介していますが、エンジニアが実際に現場で働く上での考え方やビジネス面でのスキルなどについて自分の経験を本に書きなぐったポエム本です。きりみん版情熱プログラマーみたいな感じです。

kirimin.hatenablog.com

感想を書いてくれたツイートをまとめているので興味がある方は参考にみてみてください。

togetter.com

申し込みから執筆、入稿、まで

前回のフリーランス本がとても評判がよく楽しかったので、「次回も技術書典に参加したい」とは最初から考えていたのですが、ネタをどうしようかなぁというが問題でした。
とはいえ、その頃の自分の仕事での関心事や書けそうな内容を考えると「ソフトスキルとかビジネススキル的なものをテーマにした本にしたい」というのは申込み前から決まっていました。
漠然としたテーマだけが決まってる状態でとりあえずサークル申し込みをしたという感じです。
本格的に内容を考え始めたのは当選が決まってからです。

執筆

まず今回はコラム集的な内容にしたいと思っていたので、入れ込みたい内容を思いつく度に雑に箇条書きにしたりしてネタだしをしました。
それと、本のページ数はあえて出来るだけ薄くしたいと思っていて、一番の理由は「サクッと読める本にしたい」ということでした。
自分自身どうしても分厚い技術書は読むのが億劫で後回しになってしまいますし、それが同人誌であればなおさら積みやすいし、同じ情報が得られるのであれば出来るだけ簡潔に要点だけ書かれていた法が嬉しいんじゃないかなと考えました。
特に今回はテーマが仕事の進め方やコミュニケーションなどだということもあり、新人の方や普段あまりソフトスキル系の技術書を読まない人にも読んでもらいやすい本にしたかった。

あと、単純にページ数が少ない方が執筆の負荷が少なく、印刷費用も少なく済むというのもあります。
結果的には、サクッと読みやすく簡潔にまとまった本になったと思ってますし、チーム内での回し読みやオススメもしやすくなったんじゃないかなと思っています。
ただ、ページ数が少ないとどうしても内容も薄いという第一印象を持たれてしまいやすい面もあるだろうし、実際にもう少し内容を増やしても良かったのではと思ったりもします。さらに後述しますが内容があまりにも簡潔にまとまっていると、イベントで立ち読みですべて読まれてしまうという問題もありました。

入稿

さすがに3回目の日光企画への入稿なのでもうやらかしはないだろう、と思っていたらまたやらかしました。
表紙のデザインを作る時に公式フォーマットで本の厚みによって切り取られるマージンが変わるというのを失念してしまったために、入稿時にその場で要素を中心にまとめるようにデザインを調整するということをやってしまいました。

宣伝など

前回は毎日欠かさず被チェック数を投稿したりかなり積極的に宣伝活動をしていましたが、今回はやや控えめでした。
とはいえ、目次の公開や内容を紹介するツイートやブログエントリを書き定期的に再掲する、サークルページの情報を充実させるなど最低限やった方がいいことはすべてやったと思います。

今回の反省としては、本のタイトルが若干伝わりにくいものだったことと、サークルカットに本の表紙をそのまま使ったのですが、もっとサークル一覧のサイズでもセールステキストが目に入るようなものをちゃんと作ればよかったなぁという2つがありました。

当日のようす

当日はサークル入場の時点で異常に混雑していて、設営時間も40分ほどしかなかったのでかなりテンパってしまいました。 (スマート本棚の組み立てに毎回苦戦する...)
なんとか会場直後くらいには設営を完了させ、バタバタしながら配布を開始しました。

今回の設営で工夫した(?)点としては、夏コミの時に買った自立型のポスタースタンドを使って日光企画で技術書典特典で作れるポスターを目立つ位置に掲げたことと、クソデカ宣伝紙をテーブルの全面に貼り付けたこと、価格のポップにも宣伝文を入れてきれいに作ったあたりでしょうか。
このあたりがちゃんとしているだけでもなんかちゃんとしたサークル感が出て本の内容にも信憑性が出る気がしています。

会場直後は午前有料にも関わらずたくさんの人が会場に流れ込み、事前にチェックしてくれていたと思われる迷わず買ってくれる人がたくさんいて嬉しかったです。
有料時間が終わる13時くらいまではかなり売れ行きがよかったのですが、一般入場が開放される13時過ぎたあたりからだんだん人は来るものの立ち読みだけしてなかなか買ってもらえないという傾向が強くなり、終盤は全然売れないという感じでした。
一般参加者の層も明らかに前回から更に多様化していて、(見かけの印象で人を判断するものではないですが)あまり技術系っぽくない人や明らかに冷やかしっぽい態度の人などが多かったなぁという印象がありました。
これは前回もそうだったのですが、本を食い入るように最後まで立ち読みする人や複数人で来て本の内容についてあれこれ話したりする人ほど買ってくれないという傾向があり、若干つらみがありました。
ただ、こちらも見本を出していて「気軽に見ていてってください」と言っているので、一概に悪いことだとは言えないと思うしむずかしいなぁと思ったりしました。

それから、既刊のフリーランス本はBOOTHの電子版だけでも500冊以上売れているので、もう需要はほとんど枯渇しているだろうと思っていたのですが、意外と初見っぽい人が多く新刊と近いくらいのペースで売れたのが面白かったです。思ったよりもまだまだ潜在需要があるものなのですね。

被チェック数、配布数、売上など

最終的な被チェック数は350で、前回の584より結構少なかったです。
今回はサークル数が前回から更に倍増していて、さすがに公式Webカタログでサークルを上からすべて舐めていくというのも難しいだろうなぁというのと、さすがにこの規模だと「少しでも興味がある本を片っ端から表示買いする」というわけにもいかなくなってきているので、厳選が進んだというか競争が激しくなっているんだろうなぁと想像しています。

当日も、前回までの経験則では被チェック数と配布数がだいたい同じくらいに集約するという知見があったのですが、今回は自分も他のサークルさんも大多数が被チェック数=見込み配布数よりも実際の配布数が少なかったという事態になったようでした。

実際の配布数は、おおよそ次のような感じでした。

売上は雑な集計ですが以下のような感じ。

  • 現金:190,800‬
  • 後払い:128,000‬
  • 前払い:10,200
  • 合計:329,000‬円

新刊の印刷数は400で印刷費がおよそ4万だったので、想定の半数強くらいの配布数でしたが収支としては大幅な黒字でした。🎉

また、イベント終了から24時間でBOOTHの電子版が50冊ほど売れていて、現在120冊以上売れています。

思ったことなど

今回は会場が2フロアに分かれていて、自分は2階だったのですが、3階との移動はかなりわかりにくく、2階は混雑しているけど3階は閑散としているというような状況があり3階に割り振られたサークルの方は厳しい環境だったようです。
また、午前を有料にしたにも関わらず閉会1時間前くらいまで入場待機列が解消されないなどコミケ以上に入場が難しいのでは?というような状態だったようで、サークル参加した我々よりむしろ一般参加のみなさんおつかれさまでしたという感じでした。

運営もボランティアでかなり大規模なイベントを回していることやそもそも東京で大規模な文化系イベントをやる会場などの環境が整備されていないというような問題、また参加者の多くが同人イベントなどの参加経験がなくマナーなどが分からないなどの事情もあり、かなり大変そうだなぁという印象です。

個人的には倍率が上がっても少しサークル数を減らしたり、一般参加者も完全にキャパオーバーなので全日有料入場にするなどしてもいいんじゃないかなーと思ったりしました。
やはり一つの有志イベントがこれ以上の規模になるのは色々難しいと思うので、技術書即売会イベントが他の運営でも複数開催され分散されたりするのがいいのかなぁとか思ったりもしますが、何が最適なのかはよくわからないです。

個人的に課題だと思ったのは立ち読み問題で、コミケなどでは「配布されている本の中身の確認は基本的に自由だけど、だいたい10秒くらい以内に内容が自分の好みかを判断して決断する」というようなマイナールールがあるような気がしています。また、たとえ数ページのイラスト本や漫画本などその場で読み切ってしまえる内容だとしても、好みだなと思ったら応援する意味で買うという人が多いんじゃないかなーと思うのですが、これはあくまでお気持ちの問題であって決してルールなどではないし、技術書はイラスト本などとはまた購入の動機が違う面もあると思うのでこれもむずかしい問題だと思いました。

自分としては、毎回出来るだけ読みやすい分量でストレートに要点が書かれている本にしようと心がけていることもあって、次回からは技術書典では自由に読めるようにはせず、半分だけ見れる見本専用の本を事前に用意するなどした方がいいかなーと思っています。

次回の展望

もし次回の技術書典に当選することが出来たら、競技プログラミングについての本を書きたいなーと思っています。

あ、新刊と既刊はそれぞれBOOTHで買えます。

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古のアトリエオタクだけどライザのアトリエのシステムが完成度高すぎて嬉しいから今すぐ買ってくれ【レビュー】

追記

わたしは1997年に発売された「マリーのアトリエ」をプレイしておらず、2001年に発売された「リリーのアトリエ」が最古の既プレイ作品であり、また今となっては半数以上のシリーズをプレイしていないにわかプレイヤーであると訂正させていただきます。
なおリリーのアトリエおよびヴィオラートのアトリエに関してはそれぞれ1000時間以上やり込んでいます。

本文

こんにちは。VTuberきりみんちゃんのマネージャーのきりみんです。 一番好きなアトリエシリーズは「ヴィオラートのアトリエ」です。

ライザのアトリエがとうとう発売されましたね。
ライザのアトリエといえば発表直後から主に主人公ライザちゃんの可愛さと太ももによって話題になり、発売後はど田舎の閉塞感を描いたシナリオが話題になっているようです。

しかし、古のアトリエオタクとしてはやはりアトリエに関してはシステム面に注目したい。
そしてそのシステム面が今作はめちゃくちゃ完成度が高く自分好みだったので、今日はそれについて語らせてください。

前提

ライザのアトリエは現在20時間ほどプレイしたところです。

ぼくがプレイしたことのあるアトリエシリーズ

となります。 PS2ヴィオラートのアトリエで初めてアトリエシリーズに触れ、その自由度の高さとリプレイ性、自分で世界を広げていくというゲームスタイルに惹かれ、大好きなゲームになりました。 その後、同じくPS2リリーのアトリエをプレイし、こちらもかなり楽しみました。

イリスシリーズからは普通の冒険RPGになってしまってあまり楽しめなかったのですが、同社のアルトネリコシリーズなどもプレイしそれなりに楽しみました。

プラットフォームがPS3に移ってからは環境の問題でプレイ出来なくなってしまい、しばらく離れていたのですが、DSのロロナを買って途中で詰んだのと、前作のリディー&スールのアトリエもSwitchで買って途中で積んでいます。

他のシリーズ作品も概要だけはなんとなく把握しているという感じです。

アトリエシリーズのゲームシステム概要

まず、アトリエシリーズのゲームシステムについて振り返ってみようと思います。長いので知ってる人は読み飛ばしていいです。

アトリエシリーズはたくさんの作品が出ていて、過去に何度も迷走方向転換したりしているので、一概に語るのは乱暴だとは思いつつ、ざっくり説明すると多くの作品に次のような共通点があります。

  • 普通の女の子だった主人公はある日先輩の錬金術士に出会い、錬金術を学びアトリエを開く
  • 大釜に複数のアイテムを突っ込むと別のアイテムが生成される錬金術を使い、様々な悩みを解決していく
  • 基本的に旅には出ず、拠点から行ける範囲のダンジョンなどで材料となるアイテムを採取したり町の人々と交流したりしながら物語が進んでいく
  • アトリエシリーズのコアとなるゲームシステムは「錬金術」と「採取」
  • 錬金術と採取に関するの具体的なゲームシステムは作品ごとにマイナーチェンジされる
  • 自由度重視の作品とシナリオ重視の作品が混在していて見分けがつかない

最近のアトリエシリーズについて

というのを語れるほどプレイできていないのですが、基本的には世代が進むごとに自由度重視のゲームからシナリオ重視のゲームへと変わっていっている印象があります。
初代であるザールブルグシリーズでは決められた期間内に自由に錬金術士として行動し、錬金術試験に挑むというシステムになっていて、この頃はいわゆるドラクエ的なダンジョンもなく、採取は目的地を指定すると自動で行って帰ってくるという感じで、RPGというよりはプリンセスメーカーのようなシミュレーションゲームに近い側面がありました。

2世代目であるグラムナートシリーズからはマップ探索要素が追加されましたが、決められた期間内で自由にプレイするというシステムは変わらず、むしろダンジョンを探索して半ランダムで配置されている素材アイテムを採取したり錬金術で作ったアイテムを使って隠しルートを見つけたりと、相変わらず自由度とリプレイ性が高いのが特徴でした。

特に「ヴィオラートのアトリエ」は主人公がお店を経営し、錬金術で作ったりダンジョンで収集したアイテムを売ってお金を稼いだり知名度を上げることで故郷の村を発展させていくというシステムになっており、その行動によって多数のマルチエンディングになっていたり、シナリオ上は行くことが必須ではない町やダンジョンが多数用意されているなど、非常にリプレイ性が高く個人的にはアトリエシリーズ最高傑作だと思っています。

その後、アトリエシリーズは完全な一本道RPG路線という黒歴史を経て、ロロナのアトリエからそれまでの少女漫画的だったキャラクターデザインから人気イラストレーターを起用した男性受けしやすいキャラデザへの変更と、従来の自由度の高いアトリエシリーズに近づけつつややシナリオ重視にすることでユーザー層の間口を広げ、人気シリーズとなりました。

さて、その後のシリーズはあまりプレイ出来ていないのですが、Switch版が出たことで久しぶりにプレイしたリディー&スールのアトリエはかなりシナリオ重視のゲームとなっていて、基本的に同じ採取地は1,2回しか行かないし、錬金術でアイテムを作るのもあくまでシナリオ上必要だからという感じで、とにかく淡々と長いストーリーを進めていくという印象でした。
これは正直自分の期待していたアトリエではなかったので、途中でしんどくなってしまってクリアせず積んでしまいました。

そしてライザのアトリエ

先日発売されたばかりのライザのアトリエは、完全に自分の求めていたかつてハマった自由度の高いアトリエそのものでした。
具体的にどこが良いと思ったのかを順番に説明していこうと思います。

驚くほどおもしろい錬金術システム

前述したとおり、アトリエシリーズ錬金術のシステムは作品ごとにマイナーチェンジされるのですが、ライザのアトリエでの錬金術は、作りたいアイテムごとに決められたスフィア盤のような枠に条件に合ったアイテムをハメ込んでいくという一見シンプルなものになっています。

https://pbs.twimg.com/ext_tw_video_thumb/1177378182846009345/pu/img/mzyUYmlfvgcc4PPN.jpg

しかしこれが驚くほどよく出来ていて、同じアイテムを作る場合でもどの枠の能力を解除していくかによってアイテムの性能が大きく変わります。
更に素材にするアイテムの「品質」「特性」「属性」によってもアイテムの性能が変わるため、材料選びに頭を悩ませることになります。

アイテムのリビルド

これだけでもアトリエシリーズの中でもかなりカスタマイズ性が高い方なのですが、ライザのアトリエで斬新なのは、一度作ったアイテムをリビルドするというシステムがあることです。
今までのアトリエシリーズでは基本的に一度作ったアイテムを作り変えることが出来なかったのですが、今回は既存のアイテムに何度でも素材を追加して強化することが出来ます。ただしアイテムは素材を追加する度にレベルが上がっていき、現在の錬金術士レベルより強化することは出来ないため、取捨選択の必要があり、やはりどの素材をどの枠にはめるかに頭を悩まされます。

https://pbs.twimg.com/media/EF1QLCzUEAAdmU0?format=jpg&name=large

https://pbs.twimg.com/media/EF1QLC4U0AAe6ll?format=jpg&name=large

アイテムは使い捨てじゃない

このリビルドシステムを楽しむために非常に関心したのが、今回のアトリエではアイテムが使い捨てではないということです。
従来のアトリエシリーズでは錬金術で作った爆弾などを駆使して強敵と戦うわけですが、せっかく強いアイテムを作っても使ったらなくなってしまうので、若干虚しさがありました。
ライザのアトリエでは爆弾や薬などの従来は消耗品だったアイテムも使ってもなくならず、装備と同じようにキャラクターに持たせて永続的に使うことが出来ます。
そのため、爆弾などのアイテムも最高の一品を作ろうというモチベーションが生まれます。

レシピは自分で開発する

アトリエシリーズでは新しいアイテムのレシピはイベントや参考書の購入などで覚えていくのが基本です。ライザのアトリエでもそれは変わらないのですが、今作ではかなり多くのアイテムが既存のレシピから派生して「発見」することが出来るようになっています。イベントで覚えられるレシピは最小限のもののみで、ほとんどのアイテムは既存のアイテム作成時に特定の枠を解除することで発見することができます。
そのため、アトリエシリーズでありがちな「ぶっちゃけシナリオで必要になる以外のレシピのアイテム作ってなんかいいことある?」という問題が解決されていて、強いアイテムを発見するためにはその前提となるアイテムを発見する必要があるので、自然とすべてのアイテムを一度は作ってみようというモチベーションになります。

https://pbs.twimg.com/media/EF1iOVuXoAApCRo.jpg

帰ってきた採取という名の探検

ライザのアトリエで気に入っているところは、錬金術システムと同じくらい採取が楽しいということです。
アトリエシリーズでは基本的にどの作品でも探索に出かけてフィールドに落ちているアイテムを採取するというシステムがありますが、その重要性はシリーズによって大きくことなります。
ライザのアトリエは各採掘地(ダンジョン)がかなり広いマップになっていて、シナリオとは関係ない地形がたくさん用意されています。
更に同じ場所でも採取に使用する道具に「棒、鎌、斧、ハンマー」など色々な種類があり、どれを使うかによって採れるアイテムが変わります。

ライザのアトリエはメインシナリオこそ(おそらく)一本道ですが、わりと短いイベントが断続的に発生するまったりした感じで、いつでもシナリオを無視して寄り道をして、シナリオを進めたくなったらいつでもメニューから次のイベントフラグがどこに行けば発生するのかを確認することが出来ます。

シナリオをどんどん進めるだけでは通らない場所がたくさんあるので、自分で探検してマップを開拓していくという感覚を楽しむことが出来ます。(これはシナリオがひと夏の冒険をテーマにしている事とも非常にマッチしている)

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フィールドのグラフィックも前作から異常にクオリティが上がっていてきれい 多分UnityからUEに乗り換えた?

面白くて歯ごたえのあるバトルシステム

ライザのアトリエはバトルシステムもかなりよく出来ています。
基本には近年流行りの?リアルタイムコマンドバトルなのですが、非常にテンポがよく、素早い判断が求められると同時にコンボや強力なアイテムなどによる爽快感も味わえます。

また、全然寄り道せずにシナリオを進めていくと結構歯ごたえがあり(ちなみに難易度は設定で選択できる)、うっかりボスや野良敵に瞬殺されてしまったりします。
しかし錬金術をちゃんと活用して装備やアイテムなどを強化したりすればどんどん強くなっていくため、適度に寄り道をすると丁度いいくらいの難易度という素晴らしいレベルデザインになっています。

https://pbs.twimg.com/media/EF1QLC6UYAAE1ZX?format=jpg&name=large

異常に豊富な寄り道要素

ライザのアトリエがとてもアトリエらしく感じる一番の理由は、とても寄り道要素が豊富であり、しかもそれがシステムと見事にマッチしているからかなと思います。

アトリエシリーズではおなじみの依頼(サブクエスト)システムはもちろん、面白いのがパーティメンバーそれぞれの個人実績のようなものがあることです。
それ自体はありがちだと思われるかもしれませんが、この実績をクリアすると報酬としてキャラクターのステータスが強化されます。そのため、この実績をクリアすることに対する積極的なモチベーションがあります。
サブクエストも錬金術や採取絡みのものが多く、システムとよくマッチしています。

更に探索を楽しくするちょっとした仕掛けとして、各マップごとに点在するランドマークをすべて見つけるとキャラクターによるマップの解説が読めるようになったり、マップごとに宝の地図があったりとシナリオとは関係なくフィールドを隅々まで探索する楽しみが用意されています。

https://pbs.twimg.com/media/EF1iOVmW4AAjdDm.jpg

まとめ

今回のアトリエは久しぶりにドハマリしています。
メインシナリオの方があくまでおまけで、錬金術と採取と探検を楽しめるというある意味「ぼくの夏休み」的な楽しみがあります。
物語も地味に面白く、最近ちょっと過剰摂取気味だった「かわいい女の子たちがちょっと百合っぽくキャッキャする」という感じのノリではなく、しっかりと登場人物の心理やひと夏の冒険というテーマが描かれています。
あとライザちゃんはかわいい。

https://pbs.twimg.com/media/EFWRaaZUUAI1hd7?format=jpg&name=large

おまけ

micro-kirimin.hatenablog.com

29歳になったので30歳まであと1年で達成したいことに関するポエム

9月1日が誕生日だったので29歳になりました。
前に「○○歳になりました」みたいなエントリを書いたのはいつだったかなと掘り起こしてみたら、なんと5年も前だった。

kirimin.hatenablog.com

基本的にふりかえりエントリは誕生日前後ではなく年末年始に毎年書いていたっぽいんだけど、今回はちょっと思うところあったので29歳になったエントリを書こうと思う。

30歳まであと1年

ぼくはわりと年齢の節目を意識する方で、それは占いとか宗教とかとは一切関係なく、単に数字が変わる区切りとして分かりやすいからなんだけど、とにかくぼくにとって30になるというのはわりと大きな事態である。

ところでぼくは20代の半ば頃から漠然と30という節目を意識してきていて、「30歳の時にはこうなっていたい」という目標が脳内にある。(多分あまり人に話したり書いたりしたことはない)

それがどんなものかをざっくり書くと、次の4つの分野について自分である程度自信を持って強いと言えるスキルレベルになっているということである。

  • エンジニアリング
  • イラスト
  • デザイン
  • 英語

もちろん他にも漠然と意識している目標はいろいろとあるけど、大きくはこの4つだ。

それぞれについて現状と1年後の見通しについてちょっと考えてみたいとおもう。

エンジニアリング

現状認識

本業であるわけだけど、正直なところこれが一番きびしい状態だと感じている。
現状でいうと、相変わらず仕事はAndroidアプリ開発ばかりをやり続けている。
正直Android開発のスキルに関してはすでに頭打ちというか成長曲線が限りなく水平に近くなっていると思ってる。毎年発表される新しいバージョンやライブラリ、界隈の流行りなどを追いかけてはいるけど、これはほとんど「成長」ではなく「現状維持」でしかない。
技術力という意味ではこの3,4年はほとんど変わっていないのではとすら思える。
おそらく実際にはさすがにそんなことはなくて、それなりの量のソフトウェア開発やエンジニアリングに関する本を読んだり、様々な現場で経験を詰んだりしてソフトウェアエンジニアとしての総合的なスキルは向上しているのだと思うが、表面的に見れば「普通のAndroidアプリ開発が出来る」というところから変わっていない。

一応、この1年ほどでフロントエンドの開発が多少出来るようになったりはしたが、あくまで独学して個人で簡単なものをいくつか作ったというだけなので、実務で通用するレベルなのかはよくわからない。

もちろんAndroidエンジニアとしてどんな現場でもきちんと仕事が出来るというのはそれなりに貴重なスキルだし、少なくとも当分はAndroidエンジニアは需要に対して供給が足りていないので、Androidだけをやっていてもおそらく仕事がなくなることは早々ない。
また、モバイル開発分野に詳しいEMやテックリードなどマネージャーに近い立場でキャリアアップしていくことも可能だとは思う。

問題は、ぼく自身が現状に対して「自信を持って強いと言えるスキルレベル」、つまりエンジニアとして辿り着きたいレベルだとは思っていないということだ。
すっかりAndroidに閉じた世界に意識を縛られるようになる前、純粋に思い描いていた凄いハッカーという存在は、自分にとってまだまだ遠い。
であれば、人生は長いとはいえそろそろ大きく動き出さなければならない。

見通し

そもそもじゃあ、30代のエンジニアとしてどのくらいのレベルになっていたいかという話を書いていなかった。

  1. 情報数学やコンピューターサイエンスがしっかりと身についている
  2. モバイルだけでなくバックエンドの開発、特にネットワークやDBなどのインフラも含めてWebサービスの開発運用が業務で通用するレベルで出来る
  3. データ解析や機械学習などの基礎が身についていて、ある実装運用出来る
  4. その他いろいろな分野の技術を素早くキャッチアップして思いついたものを素早く実装出来るくらいの筋力がついている

という感じだ。
直近では、きりみんちゃんの影響で競技プログラミングにハマっていて、その関係で今までコンプレックスを持っていた数学やアルゴリズムなどについて勉強している。
また、Androidエンジニアの業務ではあまり鍛えられない複雑なロジックのコードを書く筋力も同時に鍛えられている。
これらは1を達成するために大きく寄与していると同時に、2,3,4を学ぶための基礎にもなるはずだ。

競技プログラミングがある程度のレベルに到達出来たら、本格的に2や3の学習を始めたいと思っている。
と、同時に、おそらく仕事でもAndroid以外の案件を探すことになるだろう。
やはりいくら独学や個人開発をやっても、実務で通用するという実感を得られなければいつまでも出来るという自信がつかないし、経験出来る量も大きく差があると思っている。

1年後の時点で、競技プログラミングで高いスコアを出せて実務でAndroid以外をやっている状態というのが一旦の目標だろうか。
少し動き出すのが遅かったかもしれないと後悔もしているが、人生に遅すぎることはほとんどないというのがぼくの思想だ。

イラスト

これは(現状では)仕事ではないけど、ぼくの人生においてとても大きな割合を締めている、ライフワークに近いものだ。

現状認識

素直に考えれば、イラストの技術は向上している。
一度は「自分にはまったくセンスがないからこれ以上は上手くならないだろう」と諦めていた5年ほど前の状態から考えたら、信じられないくらい上手くなっていると思う。

当時ははっきりいって小学生以下というレベルだったが、現在はイラストを投稿すればそれなりにリアクションを貰ったりするくらいにはなったし、実際に自分のイラストを様々な創作に利用したりもしている。

しかし、相変わらず自分は致命的に才能がないのではと思うことも多いし、他人と比べてしまうと成長曲線はかなりゆるやかだ。
どうしても動きのない平面的な絵になりがちで、複雑な構図や立体的なイラストを自在に描いたりすることは出来ない。

見通し

最終的にどのくらいのレベルになりたいかといえば、一言で言えば神絵師だ。
つまり、プロのイラストレーターと遜色ないレベルになりたい。
将来的にはイラストの仕事をしたり、オリジナルの漫画を描いて人気を博したり連載したり出来たら最高だ。

もちろんこれは将来的な理想の話なので、すぐに大きく現状を変えられるとは思っていない。
一年後の状態としては、「イラストを描く人」としてのファン(フォロワーなど)がそれなりにいて、自分が描きたいと思ったものが満足出来るレベルに描けてたくさんのリアクションを貰える。また、漫画がそれなりに描ける状態になっていたい。

漠然としているけど、要するにもっともっと上手くなりたいということだ。
見通しとしては、描いたり学んだりすればするほど少しずつ上手くなってはいるんだけど、今のペースでは理想に届くのに何十年も掛かってしまうので、もっとペースを上げて継続的かつ効率的なトレーニングをやっていきたいと思っている。

デザイン

これはそこまで大きな要素ではないものの、出来るようになりたいと思っているものだ。

現状認識

デザインというのは具体的にはアプリケーションのUIデザインに加え、同人誌の表紙や動画のサムネイルなどのグラフィックデザインなども含めたデザインスキルだ。

現状がどうかというと、UIデザインに関してはマテリアルデザインのキャッチアップから始まり、要素の配置やマージン、文字のサイズ、配色などUIデザインやUXの基礎に関してはいくつかの本を読んだりしてある程度あるというくらい。
とはいえ、「Webデザイナー」が出来ます!と言えるかといえばそんな自信はない。

グラフィックデザインに関しても、UIデザインに通ずる文字や画像の配置などの部分に関しては多少基礎知識があるので、まったくの素人よりは出来るとは思う。
最近ではPhotoShopを使って動画のサムネイルや同人誌の表紙をデザインしたりを個人でよくやっているので、多少は経験もあると言えるかもしれない。

一方、フォントの違いについてはかなり鈍感だし、ロゴデザインやアイコンデザイン、エフェクトなど美術に近い部分に関してはかなり苦手でどうやって学べばいいのかもよくわからないという感じ。

見通し

デザインに関してはあまり優先度は高くないけど、サービス開発ともイラストとも相乗効果のあるスキルなので、もっときちんとしたスキルを身に着けたいと思ってる。
理想としてはデザイナーを名乗りデザイナーとしての仕事も出来るくらいになりたい。

これに関してはあと1年であまり大きく成長出来るかは微妙なところだけど、時間を見つけて学習してスキルアップしていきたい。

英語

最後は英語について。

現状認識

英語はもともと学校に行っていなかったこともあり、大人になった時点ではまったく出来なかった。
20代の半ばに独学でリーディングとリスニングの勉強しはじめ、TOEICで650点を取った。

kirimin.hatenablog.com

その後、英会話のトレーニングをしたり海外に何度か行ったりしてライティング、スピーキングも多少できるようになった。
1年ほど前からはSlackやGitHubなどのコミュニケーションを英語で行う職場になったので、更にもう少し実用的なレベルになったと思う。

多分今TOEICを受けたら750点くらいは取れるような気がする。

見通し

英語に関してはわりと良い状態まで来ていると感じているけど、まだまだカジュアルに英語で雑談をしたり英語の本を抵抗なく読めるようなレベルかというともう一歩といったところ。
ここは1年以内にもっと学習をがんばって、自信を持って英語が得意だと言えるレベルになりたい。
具体的には英語での会話や読書が抵抗なく出来るレベルになって、いつEnglishスピーカーばかりのチームにジョインしても問題なく働けるようになりたい。
TOEICも1年以内にもう一度受験してみたい。

まとめ

なんか唐突に自分の学びたいことについて長文を書きなぐってしまった。
「やりたい」を話して自分を縛るよりも、「やりました」と言ってドヤ顔する方が好きなので、普段あまり目標について具体的に言及しない方なんだけど、書きたくなったから書いた。
一種の気合い入れみたいなものかもしれない。