みんからきりまで

きりみんです。

今年うまくいかなかったことはすべてコロナ渦のせいにしておきたい

気がつくともう年末なのでちょっと早いけど振り返り的なエントリを書きたくなった。

2020年は色々うまくいかなかった

2020年は自分にとって調子が良いとは言い難い年であった。
慢性的に体調が悪く、精神的にも不安定で日々のパフォーマンスが悪く、今後の人生に対する不安や停滞感などが大きく、あまりインプットやアウトプットの活動をすることも出来なかった。

個別の理由は色々ある。
たとえば今年30歳になったことだ。
たかが数字とはいえ、常に人生に焦燥感を感じている自分にとってやはり年齢の桁があがるというのはショッキングな出来事であるし、人生のいろいろなことがこのままのペースではうまくいかないのではという不安に駆られた。

体調を崩しあまり仕事で自己肯定感を得られなかったというのもある。
リモートワークによる運動不足や気晴らしの減少、環境の変化なども考えられる。

今年に限ってはあまり自責せず仕方がないと思ってもいいんじゃないか

本当のところどのくらい自分にコロナ禍の影響があった(ある)のかは分からない。
あまりにも多くのことが変わりすぎたせいだ。

幸いにも自分や親しい人間にCovid-19を患った人はいないし、経済的に致命的な打撃を受けたという人もいない。
それでも自分にとって今年は十分に特殊な年であった。

自分はどちらかというと「経済との両立」よりも「自粛や規制による早期収束」を指示しているし、他人の目や社会的な責任を気にしてしまう方でもあるため、今年は近年の趣味であった旅行にも行かないどころか、飲食店やカフェに行くこともほとんどなくなり趣味のヒトカラにも行きにくいなど外出する機会が激減した。

更に仕事は完全リモートになり、懇親会などはもちろんのこと、同僚と顔を合わせたり軽い雑談をする機会すらもほとんどなくなってしまった。

Web系のエンジニアの間では「リモートワークは最高!」というノリの人が多く、実際自分も人が多くいる空間にいるだけで体力を多く消耗してしまうタイプなので気持ちはとてもわかる。しかし一方で通勤時間やオフィスという場の負の側面だけではなく正の側面にも多く気づくことが出来た1年だった。これに関しては後述する。

圧倒的運動不足、社交不足

夏頃から徐々に体調が悪化していき、今年は慢性的に調子がよくなかったが、その大きな要因の一つに運動不足があるんじゃないかと思っている。
オフィスに出社していた頃はその行き帰りだけでも結構な量の運動になっていたし、オフィスで仕事をしていても会議室に移動したり昼休みに散歩したりなどそれなりに身体を動かす事が多かった。
これは普段からFitBitのトラッキングを使用していると驚くほど明らかだ。

また休日に隣駅のカフェや飲食店まで歩いたりふらりと公園などに出てみたりといったことも今年はしなくなってしまった。

そしてもう一つ大きいのが社交機会の減少だ。
自分はもともと一人で過ごすのが好きで休日に人と会いたいと思うことはめったに無いし、今までも数ヶ月程度なら休暇とって誰にも会わないということはよくあり平気な方だと思っていた。
しかし実際にはオフィスで働いていれば週に1回くらいは同僚と一緒にランチをしたり、休憩所で雑談したりなんだかんだでコミュニケーションによる気晴らしの機会はあった。

今年は勉強会もリモート中心になり懇親会などはほとんどなくなり、同業者と他愛のない近況報告や愚痴を言ってモチベーションを保ったりすることも難しくなった。
ごくたまに親しい友人と会って飲んだりすることもなくなってしまった。

そんなこんなで生活は大きく変化し、いくら引きこもっていても平気だと思っていた自分ですらもコロナ禍が半年経過した頃からはだいぶ参ってしまっていた気がする。

リモートワークについて

エンジニア界隈やネット上ではリモートワーク至上主義的な言説が多く、「リモートワークでパフォーマンスが下がったという奴は元々仕事してると思いこんでただけの無能」というような意見までそれなりに見られる状態だ。

しかし残念ながら自分はリモートワークにおいてパフォーマンスを出すことに苦戦する側の人間だった。
自分は普段は倦怠だが職場にいる時は仕事モードのスイッチが入り常に緊張状態で120%のエネルギーを消費するようなタイプだ。
そのため仕事中は一種の躁状態のようになり疲れを感じる暇もなく働き、家に帰ると一気に疲れが出て寝てしまうというような感じだった。
それがリモートで家から仕事をしていると、仕事中でもなかなか緊張状態になることがむずかしく、常に強い眠気に襲われたり余計なことを考えて不安になったり集中力が続かなかったりして余計に疲れがちであることが分かってしまったのだ。

元々以前より「リモートワークはしたいけど対面コミュニケーションは便利なので週に1,2日出社するくらいが理想」という考えだったんだけど、実際にフルリモートを体験してよりその気持ちが強くなった。
対面での些細なコミュニケーションや雑談機会を作るのが難しいことによる心理的安全性確保の難しさや、現場の「空気」のようなものがつかめないことによる「自分はちゃんとやれていないのではないか」というネガティブ思考、気持ちを切り替えられないことによるストレスなど、チャットツールと通話のみによるフルリモート環境への課題を多く感じた。

嵐が止むのを待ちつつ出来ることから始めるしかない

そうはいってもこの状態があとどのくらい続くのかは分からない。それに自分だってリモートワークNGの状態に逆戻りしたいわけではない。
だから少しずつ影響を最小化しQoLを上げられるように工夫していくしかない。

まず運動不足を解消しようとしている。
もはや老人のような肉体になってしまい、リングフィットを毎日やるということすらハードルが高くなってしまったので、出来ること、毎日ラジオ体操やストレッチをしたり、出来るだけ多く歩き毎日心拍数を上げるようにするなどから始めている。

睡眠の質が非常に悪くなったので、カフェインを減らす試みをしている。
ここ数年は毎朝エナドリを飲んで夕方にもコーヒーやコーラなどを飲んだりしていたのだが、それをとりあえず朝に買うゼロコーラ一本のみにカフェインを絞るようにした。

そして最近引っ越しをした。
元々住居には色々と不満があって、設備が古くあまり日が当たらないことや都心で自然が少なく空もあまり見えないことなどが自宅にいる時間が増えたことにより耐え難くなってきたので、やや都心から離れた環境の良い場所に引っ越した。
高層階で景色もいいし近くに自然も多く、地方都市なので逆に買い物なども便利、駐輪場があるので自転車で出掛けられるなど環境がとてもよくなった。

来年はより生活を改善させながら色々とやりたいことを積極的にやれるようにがんばっていきたい。

ところでみなさんはお元気ですか

自分のせまいTwitterなどの観測範囲ではあるけど、今年は自分以外にも気を病んでいる人やキャリアや生活などに悩んでいる人が同業のエンジニアを中心にわりと多く見られた気がする。
もちろん他の要因(自分と同世代のエンジニアがキャリア的に帰路に立つ時期であるなど)もあるだろうけど、みんなが思っている以上にコロナ禍の影響もあるのではないかなと感じる。
思えば大震災があった年も自分は発生当時都内におり直接的に大きな被害は受けていないにもかかわらず、かなり長い期間抑うつ的な状態が続いた。
世の中を不安が支配している時は、様々な社会不安や日々のニュース、未来のことを考えるだけでも気持ちが沈みがちだ。

なので、もし今年あまり上手く行かなかったという人も、一旦コロナ禍のせいにしてしまってもいいんじゃないかと思っている。

三十路から眺める人生地図

とうとうこの時が来てしまった。
僕はあと数日で30代になる。
こんな日が現実に訪れるなんておそろしい。

いろいろと思うことがあるので、20代を振り返りながら近況や今後のことなどを雑多に書いていきたいと思う。

20代の振り返り

二十歳になった日からもう10年が経ったなんて信じられない。今でも憶えているけど二十歳になった時に僕は死にたいと思っていた。
とにかく昔から時間が過ぎていくことが嫌だった。

思えば10代の頃はほぼフルでニート状態の生活を送っており、20歳はちょうど専門学校に通いはじめた歳だ。
周囲の誰もがすぐに挫折するだろうと思っていた専門学校を無事に卒業し、プログラマとして就職した時はもう人生ゴールしたというかこのまま成仏してしまうのではないかという気持ちだった。

kirimin.hatenablog.com

その後、1年で最初の会社を辞め、もう正社員になりたくないという後ろ向きな理由でフリーランスになり、偶然最初の業務委託先になったR社でチーム開発やビジネススキルを学び、そして何よりエンジニアコミュニティという世界を知った。
当時のAndroid開発は課題も多かったけど刺激的な新機能や新技術なども多く、それらをキャッチアップしてブログを書いたりLTをしたりするだけで優秀なエンジニアになったような気持ちになれた。
実際、当時はまだずいぶん若かった事もあり、若いのに仕事が出来るといろいろな人に評価してもらい可愛がられ、無に近かった自己肯定感がゆっくりと育まれていった。

その後、2年以上居座ったR社を離れ、しばらく雑多な仕事を受けながらフラフラしたのち、AnyPayという会社で今はなきpaymoという決済アプリを手掛けるスタートアップを手伝うことになり、入る前は全く興味がなかったキャッシュレスの魅力にすっかりハマり社員になった。
ここではたくさんの優秀な人に出会い刺激を受けたり、ローンチ直後のアプリのグロースを考えたり、自分が主導で全面的な設計リファクタをしたりと学ぶことが多かった。

paymoのサ終が決まり退職したのち、うつ状態になってしまい半年ほど寝込んで動けない状態になってしまった。
もう社会復帰するのは無理かもしれないとも思った頃、縁あってM社に誘っていただき、時短勤務で業務委託としてM社で働くことになった。

M社であっという間の1年強ほどを過ごしたのち、数ヶ月休暇を取ったのち現在の職場にフルリモートで参画し今に至るという感じだ。

20代の自己評価

元々働き続けてるだけでも家族は泣いて喜んでいるほどの状態だったことを考えればよくやってきた10年間だったと思う。
エンジニアとして出来るだけ優秀になりたいと常に上昇指向でもがいてきたつもりだ。

しかし、もっとこうすればよかったと思うことも多々ある。
20代前半をAndroidにフルコミットしてきたのはよかったと思ってるけど、正直その後25,6くらいからはAndroidエンジニアとしての成長曲線は限りなく平に近づいていて、20代前半で学んだ知識を使って惰性で仕事をしてきてしまったなぁと思っている。
今考えるとAndroid以外をやるチャンスは何度かあったし、もっと早く新しいことに本気でチャレンジしていればよかったと感じる。

フリーランスという働き方も自分には合っていると思うし後悔はしていないけど、正社員にならないというのは「しがらみが嫌」「合わなかった時に辞めるのが申し訳ない」「フルタイムで働きたくない」「生活水準を下げたくない」などのどちらかというと消極的な理由で、もっと勇気をだして良い経験が積めそうな会社に入社する道を選んでもよかったかもしれないと最近は思う。

Androidエンジニアの仕事について

自分は新卒からずっとAndroidばかりをやってきたので経歴で言うと8年くらいになる。ただ、多くのことを学べたのは最初の3,4年くらいで、その後は毎年新しい情報をキャッチアップして市場価値を維持してきたに過ぎなかったかもしれない。
そして最近では正直モバイルでの開発環境に対して個人的にはそれほど特別なことをしなくても課題を特に感じていないし、むしろ昨今のモバイル界隈の流行りは本質的ではないオーバーエンジニアリングだと感じてしまい、簡単なものをあえて難しくして課題を生み出しているようにしか思えなくなってしまった。
また、Android自体もプラットフォームとして成熟期を迎え、バージョンごとのアップデートはセキュリティ強化やバッテリー消費の削減など開発者目線では実装を難しくするものが中心で、かつ公式から特に課題感を感じていない部分に対するUtilityメソッドのようなものが無限に生み出されていて、それらを全てキャッチアップするのは難しいし、使っているコードと使っていないコードが共存したり新しいメソッドの挙動でハマったりしていてむしろ負債を生んでいるという感じがある。

こんなことを感じてしまうのはもう自分が老害になってしまっているのではないかと思い不安になる。
ただもう積極的にAndroidの情報を追うような情熱もあまりないし界隈の流行りの設計思想はあまり好きになれないし、端的に言えばAndroid開発に飽きてしまっている。
そもそも記憶力のそんなによくない自分のAndroidに関する知識なんて、頭のいい新卒が半年から1年くらいがっつり取り組めば簡単に追いつけるどころか最新の情報を学ぶ分だけ優れているくらいだろう。

そして、モバイルエンジニアというスキルがなかなかに袋小路であることに最近気づいてしまった。
もちろんクライアントサイドの開発経験は今後あたらしいデバイスやOSなどが登場した時にも活かせるだろうとは思うけど、しかしやはりソフトウェア開発の中心はサーバーサイドにあり、モバイルの詳細があまり分からないCTOというのはありふれていても、バックエンドやインフラの状況が理解出来ないCTOというのは多分成り立たないだろうと最近思った。

そんなわけで少し遅いとは思いつつ、最近はバックエンドの勉強をしていて、業務でもバックエンド開発をやらせてもらっている。
正直ここでバックエンドをある程度自分のスキルとして吸収できるかどうかで今後のキャリアが決まるといっても過言ではないと思っている。
バックエンドの実装が出来ることがゴールというよりは、インフラや機械学習、データ基盤などいろいろなスキルがバックエンドの知識がベースになっていると思っているからだ。

加齢による変化について

世間では中年に近づくと次第にやりたいことがなくなってきて独り身だと辛くなってくるという話も聞くが、自分の場合は今の所まったくそんなことはなく、年々やりたいことは増えていく一方だ。
仕事でやりたいこと、勉強したいこと、趣味でやりたい創作活動、読みたい本ややりたいゲームなど、とにかく今の世の中は果てしなく出来ることがある。
興味の幅や知識も年々増えていくのでますますやりたいことは増える。

しかし一方で身体には早くも衰えをかなり感じている。
正直年齢によるものなのか抗不安剤などの薬の副作用なのかもよく分からないが、この数年で著しく集中力や思考能力が衰えたと感じる。一時期うつ状態になっていた後遺症もあるのかもしれない。
以前はもっと仕事が早かったはずなのだけれど、最近は自分の仕事の処理能力の遅さにショックを受ける。
代謝が著しく落ち生活が変わらないのに激太りし、睡眠時間が増え寝落ちや寝坊が増えた。
記憶力もヤバく、お世話になった人でも数ヶ月で名前が出てこなくなるし、好きだったアニメやゲームのキャラや容姿もすぐに思い出せなくなった。

よくエンジニアは単純なコーディングスキル(思考能力)では若手に勝てなくなっていくので、その分経験や設計知識、ヒューマンスキルなどでバリューを出すという話を聞くが、正直それらの能力も年齢とともに衰えているのではとすら感じる。
同じ職場に長くいればドメイン知識という面で大きなアドバンテージが生まれるが、フリーランスで頻繁に仕事先を変える自分は何もしなければひたすらエンジニアとしての能力が衰える一方なのだ。
だからこそもっと色々なことに挑戦してたくさん学び続けないといけないと感じている。

今後の展望

正直よくわからない。
最近、停滞感を感じることが多く焦りがある。
自分が成長出来ているのか自信がない。

kirimin.hatenablog.com

micro-kirimin.hatenablog.com

色々なことに取り組んではいるもののどれも成果が出るにはまだまだといった感じだ。
やりたいことはたくさんある。これは救いかもしれない。いつまでもやりたいことがたくさんある人生でありたい。
いつまでも上ばかり見ているから疲れるんだと思う人もいるかもしれないけど、自分はまだまだ夢見がちでいたい。

月日の体感速度がどんどん早くなっているのは恐ろしい。今ではちょっと油断するとほとんど何もしないうちに半年や1年が過ぎていってしまう。
気を抜かず日々を丁寧に生きていきたい。
数年後には「あの頃はちょうど停滞期でいろいろ悩んでいたな」と笑って振り返れるように頑張りたい。

追記

エントリへのいろいろな反応コメントなどを眺めていて、自分が感じてるキャリアへの不安は「将来食っていけるかへの不安」ではなくて「今後これ以上面白い仕事が出来る選択肢がなくなることへの不安」なのだと気づいた。

マトリックス図のポジショニングマップでタスクを管理するのが良い感じという話

定期的に訪れるタスク管理ネタです。

ここまでのあらすじ

kirimin.hatenablog.com

タスク管理のためのいわゆるTODOアプリについては色々なものを試してきて、KanbanFlow→Habitica→GitHub→Todoistと移り変わっていった。

しかし、結局Windowsのメモ帳やVS Codeで新規作成したタブをTODOリストとして使ってしまうという現実があった。
そして結局それが一番柔軟であることに気づいた僕は、最終的にマークダウンで補完をしてくれるクラウドメモアプリInkDropに雑にページを追加しTODOを書きなぐっていく運用が最強という結論に落ち着いたのであった。

https://i.gyazo.com/ed30840d2da44a0ebeb85d8df9fa8595.png

その後の課題

しばらくInkDropを使用したTODO管理は上手く回っていて、毎日のTODOをとりあえず新規ページに箇条書きしたり、思考整理のためにやりたいことの列挙や企画書的なものなどInkDropを活用してきた。

しかし、最近個人で取り組んでいる大小様々なタスクや直近、将来的にやりたいことなどがどんどん増えていき、常に「無限に書き出されたTODOに追われ優先順位も上手く付けられない」という状態に陥ってしまった。
つまり、TODOの消化が追いつかなくなってしまい優先順位の決定が重要になってきたのだ。

こうなると単なる箇条書きやその順番の入れ替えによる優先順位決めだけでは限界が来てしまった。

そこで、追加のタスク整理ツールとして、マトリックス図に書き出してみるというのを考えてみた。

マトリックス図のポジショニングマップ

よく何かを分析したり自分のプロダクトのポジションを考えたりするのにポジショニングマップというのを使うらしい。
また、マトリックス図を使って自分にとって何が大切なのかを分析するような手法も調べると無限に出てくる。
これを日々のタスク管理にも利用出来ないかと考えた結果、ポジショニングマップ.comというマトリックス図を簡単に作れるサービスを使ってタスクを整理するというのを試してみた。

具体的には縦軸を重要度、横軸を優先度とした二次元の図の上にタスクをひたすら配置していくというものだ。実際に運用しているイメージは以下のような感じ。

gyazo.com

はずかしいので雑にモザイクをかけたせいで分かりにくいかもしれないけど、要するに右上にあるものほど今すぐ取り組みたいタスクということになる。
実際にこのように図にしてみると果てしなくタスクがあるように思えても右上の領域に位置するものはそれほど多くないという事が分かるし、どれをどのくらい優先してやりたかったのかというのもすぐに見て思い出すことが出来る。

更に「今はやらないけどいつかやりたいそんなに重要ではないこと」も左下の方に置いておけば優先度決めのコストを圧迫せずにメモすることが出来る。つまりこの図一つで直近やりたいことからいつかやりたいことまで全て管理できるのだ。
ちなみにこのツールではアイテムに色を付けられるので、緑は学習系、水色は活動系、赤は技術系、ピンクは読書など色分けしている。

このツールの良いところは、いつでも自由に一瞬でアイテムの位置を移動させられるので、昨日まで左下に置いていたタスクをいきなり右上に移動させたりしても何の問題もないというところだ。

https://i.gyazo.com/928a73ccdef1a8d0ccbde4076b61ff0b.gif

とにかく頭の中の「やること/やりたいことが無限にあって逆に何も手につかない」という状態を取り除き、常に俯瞰した状態でタスクを意識することが出来る。

相変わらずInkDropによるマークダウンベースのメモも大いに活用しているが、こちらもとても便利。

フリーエンジニアが全員フルリモート中の現場に新規参画して1ヶ月経った所感いろいろ(ぼくの場合)

年末から4月までダラダラとひきこもる休暇を過ごしてしまったけど、5月から新しい案件で働き始めました。
Androidエンジニアの知り合いからの推薦で、シニアレベルのAndroidエンジニアとジュニアレベルのサーバーサイドエンジニアという2つの業務を並行してやらせてもらえるという非常にありがたい案件を頂いた。
サーバーサイドに関してはコードの実装以前に現場のインフラや開発環境まわりの理解が出来ていなさすぎてまだ全然なにも戦力になれていないんだけど、どうにかはやく一人前に仕事が出来るようになりたい。 Androidエンジニアも実装だけできればいいわけではないけど、サーバーサイドは特にコードだけ書けても何も出来ないんだなぁと実感した。

まあそれはそれとして今回は全員フルリモートという体制の現場に新しいメンバーとしてジョインして働いてみて思ったことなどを書いてみたいと思います。

リモートワーク(在宅で仕事をするということ)自体について

これはTwitterなどを見ていても性格や家族構成など立場の違いにより本当に人それぞれという感じが見て取れますが、自分個人としては今の所ものすごく快適です。
自分の場合は人と会うのが嫌という以前に、人がいる空間にいるだけでどんどん体力を消費してしまう体質なので、通勤も含め8時間以上も人が多い場所にいると別に嫌なことがなくてもぐったり疲れてしまいます。
それに比べどこよりも落ち着く静かな自室で仕事をするのは、体感では出社するのの半分以下の疲労で済むという感じです。

正直、毎日どこかに出勤することなく家に居ながらオンライン上で全ての業務やコミュニケーションを完結させ、それでいて受託のように納期と戦うわけでもなく毎日8時間規則正しく安定して仕事が出来るなんて、夢のような状態です。なんだかどこかのえらい学者か教授にでもなったかのような生活に感じられます(イメージ)。

リモートは仕事が進めにくいか

まだ働きはじめて1ヶ月なので、これから色々とリモート特有の難しい部分なども見えてくる可能性は十分にありますが、今のところあまり「リモートだから」という課題は感じていません。
むしろ全員がリモートワークをしていることにより、声が大きい人のみが口頭で話をどんどん進めてしまったり、席が遠いことでなんとなく雑談がしにくく心の壁が出来てしまったりということが起こりにくいため、かえって平等にコミュニケーションがしやすいのでは?とすら感じます。

組織内でのコミュニケーションや情報共有に上手くいっていない部分があるとすれば、それはリモートワークだからというよりも、正しい粒度で定例や振り返り、1on1などコミュニケーションや情報共有をする場が仕組み化されていないことが原因ではないかなという気がします。
今まで口頭で「ちょっとあっちで話しましょう」とか「飲みにでも行って悩んでることとか色々話しましょう」とか、そういう属人化したコミュニケーションでビジネスを進めていた部分はリモート化することにより上手く回らなくなる気がします。

また、「リモートワークによって雑談の機会が減りざっくばらんな意見交換が減った」というようなのも、結局のところリモートかどうかというよりも、チームメンバーに気軽に雑談や意見を言ったりするモチベーションがあるかや、そういう心理的なハードルが取り除かれた文化が作れているかに依存する気がします。
実際、リモートが原則認められていなかった現場にいた時でも、Slackのチームの雑談チャンネルや個人の分報チャンネルなどはとても活発でくだらない絵文字を無限に作ってはリアクションしまくるというような文化があり、座席の物理的距離に関係なくコミュニケーションに積極的でフレンドリーな人とは頻繁にやりとりをしていました。

逆に、物理会議であまり発言しない人はリモート会議でもやはりあまり発言しないのではと思うし、これは人によるかもしれませんがリアルで雑談をあまりしない人はSlackなどでもあまり積極的ではない気がします。(ただしこれはどれだけ文字でのコミュニケーションに慣れているかという面があるらしく、人によってはSlackなどは口頭にくらべ非常に心理的ハードルが高いようです)

困っていることがあるとすれば、自分はただでさえなかなか人の名前と顔を覚えるのが苦手なので、ましてや顔写真などあまり特徴的じゃないアイコンに本名のSlackや、デフォルトアイコンのGoogleアカウントでカメラをOFFにしたGoogle meetではなかなか他人の名前どころか存在すら覚えることが難しいというのがあります。
これは会社の文化によると思うのですが、オンラインコミュニケーション上でもみんなもっとTwitter廃人くらい自己主張をしてくれるとありがたいと感じたりはします。

リモートは生産性が低下するか

前提として、リモートワークは多様性の受け入れであり、従業員のQoLを高めるための福利厚生のようなものだと思っているので、リモートだから生産性が上がるとか下がったら駄目とかそういう話しではないと思っています。
その上であえて考えると、自分の場合は+-0くらいかなという気がしてます。
+の面としては、静かで他人のいない自宅のため集中出来る、疲れにくい、通勤時間がなくなり活動できる時間が増える、寝坊したなどで仕事中にシャワーを浴びたくて仕方がなくなった時に浴びることが出来る、会議室への移動時間などがない、画面共有を使用したミーティングやペアプロなどは対面よりも便利などのことがありました。
-の面としては、全員MBPの内蔵マイクだとビデオチャットで声を聴き取るのが多少しんどい、漠然とした一体感や信頼感などが生まれにくい、積極的に話に関わっていかないと存在を忘れられて話が進んでしまう、生産性を高く保たないと仕事をしてないのではと思われそうで不安などがありました。

基本的にマイナスの面に関しては技術的には十分に改善可能で、あとはいかに組織がリモートワークに適応し属人化や偶発的なコミュニケーションへの依存を減らしプロジェクト体制を整えられるかという問題なのかなと思います。
プロジェクト管理に関しては最近はだいたいどこもスクラムを採用しているイメージがありますが、スクラムの肝である見積もりやタスクの棚卸し、ステータス確認や振り返りなどに関するスキームをきちんとやれていればリモートでも上手く回るんじゃないかなという気がします。逆にいろいろ省略したスクラム風のスタートアップらしいプロジェクト管理体制だと難易度が上がる気がします。 そういう意味ではスタートアップがスケールする段階で直面する課題と同じようなものを向き合う必要に迫られそうです。

リモートワークについての気持ち

もともと1人大好き人間の自分個人としてはこのままWeb業界でリモートワークが完全に定着してスタンダードな働き方になってほしいと願っていますが、一方でやはり同僚と会ったりランチに行くのが楽しみという人や、家族がいて自宅で仕事をするのが環境的にかなり辛いという人もたくさん見受けられます。
リモートワークが完全に定着したら交流の場としてのオフィス設計や、地価の安い地域に住んで仕事部屋を借りるなどのソリューションが普及するかもしれません。
ただ一番いいのはやはりどちらも選択出来ることなのかもしれません。
このあたりは正直よくわからない。

フリーランスなので4ヶ月仕事をせず学習と趣味に全力投球しようとしたけどそんなに強くなかった

去年の12月まで1年数ヶ月お世話になった業務委託先を離任して、1月から休暇を取っていました。 5月から新しい案件に入ったので今はまたお仕事の日々です。

さて、4ヶ月も休暇を取った理由は、毎回案件が終わる度に休暇を取っているというのもあるのですが、学習や趣味の活動でやりたいことが多すぎて、一度がっつり時間を取ってそちらに全力投球したいと思ったというのがありました。
1月の時点ではどのくらい休暇を取るのかは決めていなかったのですが、最低でも3ヶ月、案件のタイミングによっては半年くらい休暇をとってもいいと思っていました。
結果的には4ヶ月丸々休暇を取った感じになりました。

休暇中にやりたかったこと

kirimin.hatenablog.com

以前こういうエントリを書きました。
内容を要約すると30歳になる2020年の9月までに

  • ソフトウェアエンジニアとしてCSや数学の知識をもっと高めて、Androidだけでなくサーバーサイドの仕事も出来るようになる
  • もっとイラストが上手くなる
  • 英語での会話や読書に全く抵抗がないくらい英語が出来るようなる

を達成したいというような事が書かれています。
それに加え、競技プログラミングの学習やプロデュースしているVTuberのきりみんちゃん関連の活動にももっとリソースを割きたいと考えていました。

どうなったか

結果から先に書くと、堕落してしまい想定していた生産性の20%くらいしか活動出来ませんでした。
元々連休などで時間が増えてもその時間の密度は水に溶かしたように薄まって結局大して出来ることは変わらないというのは理解しているつもりでした。
そのため、短期と長期の目標を立てたり日々のやることを整理したりと生産性が上がるように出来るだけ頑張ったはずでした。
しかし、仕事のように決められた時間と求められたアウトプット以外でなにかに取り組むというのがいかにむずかしいかということを改めて痛感しました。

休暇を振り返る

1月

この頃はまだやる気にあふれていたので、休暇前からやっている毎日の始めにその日やることをTODOとして列挙していくという習慣を続け、仕事がなくても出来るだけ規則正しい生活をするように心がけていました。
また、2ヶ月単位の目標を設定したり、1年単位のやりたいことを整理したりもしました。

※日次TODOが正しく機能してる様子
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実際1月が一番いろいろなことがやれていて、不眠に悩んだり、「理論上は1日8時間も作業すればやりたいことが全て出来るはずなのに集中力が続かないので日課をこなしただけで夜になってしまう」と悩みながらも、毎日英語や競プロの勉強をしながらイラストを描いたりVTuber関連の作業をしたりしていました。

2月

2月に入って歯車が狂いはじめました。
この頃からコロナが話題になり始め、DroidKaigiや技術書典が中止になるなか、Switchでドラクエビルダーズ2というゲームをやり始めたところ、あまりにも面白く寝る間も惜しんで1日15時間くらいプレイする日々を1週間くらい続けてしまいました。この1週間で完全にそれまでの「規則正しい生活を保とう」という感覚が崩れてしまい、このことがずっと尾を引くことになります。
ドラクエビルダーズ2をクリアしたあとも、アークナイツを始めてしまったりPlague Incにハマったりしてゲーム欲が抑えられなくなってしまいました。
それでもなんとか技術書典で出す予定だった同人誌の執筆を終わらせ、きりみんちゃんのLive2Dモデルのフルリニューアルをしたり、いくつかのスクリプトを書いたりと後半はやや持ち直しました。

3月

3月に入りコロナの影響が本格的になり自営業の自分も次の仕事のことなどで不安なことが多くなり精神的に不安定になります。
しかしこれ以上貴重な休暇を無駄にしてはいけないと思い、次の仕事を探しつつ生活の立て直しをはかりN予備校のプログラミングコースをやったり、自分でもWebアプリの開発を始めてみたり、いろいろやり始めました。しかし、3月の半ばにどうぶつの森が発売されたことにより、またゲーム廃人状態になってしまい、全然作業が進まなくなってしまいました。

4月

4月に入り次の案件が決まると、その案件のことが気になってますます何も手につかなくなっていきます。どうぶつの森への熱は冷めず、何故かブレスオブザワイルドのマスターモードをやり始めたらドハマリしてしまい、更に何故かシャニマスまで始めてしまい一日中ゲームばっかりやっていました。
外出自粛要請があり気分転換に出かけることもできなくなり、結局4月はほとんど何も活動をせずダラダラとゲームとネットばかりして過ごしてしまいました。

4ヶ月の休暇を通して感じたこと、学んだこと

長期休暇をとっても思っているほど何も出来ない

というのはまあ分かっていたことなんですが、改めて理解しました。
なにかに取り組むには習慣化されていることが大事なので、平日に出来ないことは休日もなかなか出来ないし、休日に出来ないことは連休でもなかなか出来ない、連休に出来ないことは長期休暇をとっても出来ないという傾向があると思う。
まずは30分でも10分でも毎日やるように習慣付けしていないと、いざ時間が出来てもなかなか取り組めないし、そして習慣はすぐに堕落によって崩壊してしまうので、長く休みを取れば取るほど生産性を維持するのは難しくなると感じました。

個人的には1,2ヶ月くらいの休暇を半年か1年に1度取れるくらいが一番理想的な気がするけど、その働き方を実現するのは正社員、フリーランス問わずなかなか難しいですよね...。

しばらく自由な日が続くとすぐに時間の大切さを忘れてしまう

休暇の始めのころは「本当だったら仕事で1日終わるはずの日を自分の為に使える!」という気持ちがあり、いかに有効に時間を使うかを強く意識出来ていたのですが、月日が経つにつれてどんどん「今日やらなくても明日もあるからいいや」という考えになり怠け癖がついてしまう。

ずっと自由な時間が続くと頭を整理する時間がなくなる

変な話ですが、毎日ずっと休みだと時間の感覚も曖昧になっていくし、今日は何がしたいのか優先順位をつけるのが難しくなっていくように感じました。
逆に仕事をしていると仕事以外のことは出来ないので、「仕事が終わったらこれをやりたい」という気持ちがどんどん湧いてきて、頭が整理されるような気がします。

休暇を取るなら冬じゃない方がいい

これは個人的な好みの問題ですが、自分は夏が好きで冬が苦手なので、冬に休んでいてもどんよりとした気分になってあまり楽しめなくてもったいなかった。逆に夏は働いていると「どうしてこんな最高の気候なのにオフィスで仕事しているんだろう」という気持ちになり働いていると病みがちなので夏に休暇を取ると丁度いい。

ゴロゴロしながら据え置きクオリティのゲームが快適に出来るSwitchはやばい

Switchは最高のハードでぼくがずっと望んでいたものだけど、それだけにSwitchは布団の中で永遠に出来てしまうため、運用を間違えると大変なことになることが分かった。

自分の心の弱さを知った

とはいえ、在宅で請負いなどの仕事をしている知り合いなどをみていると、「この作業が終わるまで新作ゲームは買わない」とか言ってる人が結構いて、もしかすると自分の心が弱すぎるだけなのかもしれないと思った。

仕事を再開して

休暇中から薄々気付いていたことですが、仕事をしていた方が強制的に生活リズムを正され、メリハリのある生活をする必要があるので、自由な時間は少なくてもかえって出来ることは多いのではないかという気がしています。

特に今はフルリモートで働いていますが、フルリモートであれば昼休みにちょっとした学習や家事などをしたり、業後に仕事モードからシームレスに自分の作業に移行することが出来ます。
さらに人間は働かず何もしていないと罪悪感があり焦りなどで悪循環に陥りがちですが、仕事をしていると少なくとも対価を得られるだけの貢献はしているという承認と自尊心が得られるため、精神的にも安定しやすくやる気も出やすいです。
もしかすると個人でいろいろな活動がしたい人にとって理想の生活というのは週3,4のリモートワークで働き続けるスタイルなのかもしれない...と思いました。
どうかコロナが収まってもこのままWeb業界でリモートワークが普及してほしい...。