遅ればせながらAndroidアプリ設計パターン入門を読み終わりました。
この本はPEAKSという技術書クラウドファンディングサービスのプロジェクトとして制作された本で、ぼくは支援を行っていたのでもっと早いタイミングで読むことが出来たのですが、DroidKaigiやらで余裕がなく、結局今になってしまいました。
どんな本だったか
タイトルの通り、Androidでの設計パターンについて書かれた本です。
MVP、MVVM、Flux、Android Architecture Components、React Nativeハイブリットと、昨今のAndroid界隈で飛び交う設計パターンの考え方や実装例についてそれぞれ解説しています。
また、4章、5章、7章では大規模アプリやOSSなど実際の開発現場での設計に関する課題や対応方法についての文章を読むことが出来ます。
どんな人にオススメか
この本はプログラミングの入門書ではなく、かといってAndroid開発の入門書というわけでもありません。
しかし、タイトル通りこの本は確かに入門という名に相応しい内容で、それは正に「Androidアプリ設計パターン入門」だと思います。
最近のAndroid開発現場ではこの本で紹介されているような何かしらの設計パターンを採用している事がほとんどです。
しかし、Androidアプリ開発の入門書を読んで勉強しただけでは、とりあえずAPIからデータを取得したり画面にリストを表示させるようなアプリを実装することは出来るようになっても、なかなかそこからもう一歩、チーム開発で行われるしっかりとクラスの責務分けがパターン化されているような実装はイメージしにくいのではないでしょうか。
この本はそんなAndroid開発を勉強中の学生や、趣味で1人でAndroidアプリを作れるようにはなったけれど、設計についてはあまりイメージが出来ないというような人が現場で必要になる知識や考え方を身につけるのに丁度よい内容だと思いました。
また、サーバーサイドやWebフロントエンドなど別の分野の開発をメインで行ってきた人が、モバイルアプリ開発でどういう事を考えなければいけないのか、どういう設計が主流なのかなどをキャッチアップするのにも丁度よいと思います。
個人的にはArchitecture Componentsをなかなかキャッチアップ出来ていなかったので、その辺りの解説が有難かったです。
そういう最近の流行りをキャッチアップしたいという方にも良いのではないでしょうか。
どんどん設計の考え方がどんどん更新されていく昨今の開発現場、こういう内容の本は本当に求められていると思うので、ぜひiOS設計パターン入門やReact-Native設計パターン入門という本も読みたいなぁと思いました。
なお、このエントリのリンクからご購入頂くとぼくに紹介料が入るようになっているので何卒。