みんからきりまで

きりみんです。

技術書典6で配布する本の前払い取り置きをpixiv PAYで試験的に実施するよ

本の詳細についてはこちらのエントリをごらんください。

kirimin.hatenablog.com

pixiv PAYを使った前払い取り置きをやります

pixiv PAYというサービスを使って、技術書典で配布する本の前払いかつ取り置き(予約販売)を行います。
事前に購入していただくことで、売り切れの心配なく確実に本を手に入れて頂くことができます。

どうしてやるの?

システム的に可能そうだったので、試してみたいというのが主な動機です。どこかから怒られたら中止します。

同人誌というのは需要を読むのが難しく、サークル側としては何部くらい刷ればいいのか分からず、出来るだけ売り切りたい気持ちもあり弱気な発行部数になりがちです。
一方、一般参加者側としては欲しい本が何時ごろに行けば確実に入手出来るのかが難しかったりします。
なにか事情があり早い時間に買いにいくのが難しい場合もありますが、目的の本はやはり手に入れたいものです。

そんな事情があり、予約購入(ついでにキャッシュレス決済)のような事が出来れば便利なのではと思いました。

一方、そんなことを考えてなんとなく同人イベントでの取り置きについて調べていたら、数年前に話題になり議論が盛り上がったことがあったようでした。

anond.hatelabo.jp

ググればいろいろなエントリが出てきますが、上のエントリによると、取り置き文化には以下のような問題があるようです。
・取り置きは善意で行われるが、手間が掛かってサークル側としては取り置き分を別にわけて相手のリストを作ったりと負担がある
・交流がある人に限って対応すると他の人からずるいと言われたり、人間関係的に面倒くさい
・もし取り置きをお願いしていた人が実際に買いに来なかったらその分が機会損失となってしまう

これらの問題はシステムである程度解決できるのではないかなと思ったので、せっかく自分がサークル側として同人イベントに参加する機会だし実際に試してみたいと思ったのです。

どうしてpixiv PAYなの?

同人誌の取り置き問題を扱ったサービスはいくつか存在するようでした。

トリオキニ

とらのあな KEEPER

しかし、いずれも見たところあくまで取り置きを管理出来るというサービスで、決済が行えるというものではなさそうでした。

そこで、pixiv PAYというサービス(アプリ)を思い出しました。
pixiv PAYは本来イベントでの対面決済に利用されることを想定されたサービスですが、最近は静的なQRコードに対応し、サークル側が都度アプリでQRコードを表示させなくても決済ができるようになっています。
pixiv PAYであれば取り置き依頼だけではなく、同時に代金の前払いが可能なため、「取り置きをお願いしていたけど実際には買いにこなかった」といったリスクを回避することができます。
また、当日はその場で決済を行う必要がなく、購入済み画面を見せてもらうだけで済むため支払いのフローが発生せず、サークル側としては事前に購入された冊数を分けておくだけで済みオペレーション的にも、楽になる可能性があります。
そうなると取り置きの負担やリスクがあまりなくなるため、対象を親しい人などに限定する必要もなくなります。

また、今回自分の場合はすでに入稿を済ませており発行部数を決めてしまっていますが、発行部数の少なく利益率も低いカラーイラスト本などを配布するサークルの場合は入稿前にある程度需要を知ることも出来るかもしれません。
何より、どうしても本が欲しいというファンの人に確実かつ優先的に購入してもらうことができます。

考えられる負担やリスク

本が売り切れても事前購入者が全員受け取りに来るまで撤収できない

即売会では早々に全ての配布物が売り切れてしまった場合は早めに撤収して帰ることがありますが、前払いした人がイベント終了時間直前まで来てくれなければ、撤収することができないということが想定されます。

当日のオペレーションが複雑化する

単純にその場で売り買いを行うだけに比べ、pixiv PAY対応というオペレーションが増えるため、売り子さんに手伝って貰う場合などに覚えてもらうことが増えることが想定されます。
今回は弊サークルでは当日の支払いにはpixiv PAY対応を行わないことで、「pixiv PAY = 前払い」とシンプルにすることで負担を軽減しようと考えています。

同じ人が何度も受け取りに来る万引き行為が発生する

これが考えた中で一番大きなリスクで、同じpixiv PAYの決済画面を利用して同じ人が何食わぬ顔で何度も本を受け取りにきて本を搾取されるという行為が発生する恐れがあります。
しかし、これは単なる転売行為なだけではなく窃盗行為であり、かつ販売側が同じ人物であることや同じ決済IDであるなど不審なことに気がついたら捕まえることが出来るため、技術書典の規模ではあまり起こる可能性は低いのではと考えています。
そもそもダウンロード販売も予定している小規模な技術本を複数冊入手するのは強い悪意を持った嫌がられくらいでしかあまり考えられないのではという気がしています。
転売が有効なコミケの大手サークルの委託もない限定本などであればリスクが高くなるかもしれません。

どうやって購入するの?

まず、pixiv PAYアプリをスマホにインストールしてください。

pay.pixiv.net

そして、以下に貼ってあるQRコードを読み取り、購入を行ってください。
サークル側では事前販売数を把握して取り置きしておくので、当日は受け取りの際にpixiv PAYアプリの購入履歴画面を提示して前払い済みであることを証明してください。本をお渡しします。

フリーランスを完全に理解できる本 購入用QR

公開を終了しました。

きりみんちゃん公式ファンブック 購入用QR

公開を終了しました。

やりたいこと

正直、今回自分は売り切れる可能性より爆死する可能性の方が高い部数をうっかり注文してしまったため、あまりこれをやる必要性はないのですが、身をもって検証して、もし有用な手段であればその知見を共有したり、pixiv PAYに前払い向けの機能(本人認証など)を導入してもらったり出来ればいいなぁとか思ったりしています。

完全に試験的な試みなので、うまくいかない可能性もありますし、次回以降は同じような事はやらない可能性もありますが、技術書典ですからこういう技術検証も面白いのではないでしょうか。

というわけで、本を確実にゲットしたい!という方は気軽に前払い取り置きを試してみてくれたら幸いです。