みんからきりまで

きりみんです。

技術書典(同人即売会)でpixiv PAYを利用した前払い取り置きシステムを用意したらとても良かった話【技術書典感想戦:決済編】

昨日は技術書典でした。
閉会ギリギリまで全力で売り子をしていたので、全身筋肉痛です。
技術書典サークル参加についてのまとめは改めて書く予定ですが、とりあえず決済の話だけ切り離して記事にしたいと思ったので書きます。

pixiv PAYを利用した取り置きを試してみました

kirimin.hatenablog.com

詳しい内容は上記のエントリを見てほしいのですが、ざっくりいうと、pixiv PAYという同人イベント向けのQR決済サービスを利用して事前に決済を済ましてもらうことで、取り置き分として当日は受け取るだけで済むようにしてみたという感じです。

pixiv PAYは本来イベントでの対面決済に利用されることを想定されたサービスですが、最近は静的なQRコードに対応し、サークル側が都度アプリでQRコードを表示させなくても決済ができるようになっています。
pixiv PAYであれば取り置き依頼だけではなく、同時に代金の前払いが可能なため、「取り置きをお願いしていたけど実際には買いにこなかった」といったリスクを回避することができます。
また、当日はその場で決済を行う必要がなく、購入済み画面を見せてもらうだけで済むため支払いのフローが発生せず、サークル側としては事前に購入された冊数を分けておくだけで済みオペレーション的にも、楽になる可能性があります。
そうなると取り置きの負担やリスクがあまりなくなるため、対象を親しい人などに限定する必要もなくなります。

また、今回自分の場合はすでに入稿を済ませており発行部数を決めてしまっていますが、発行部数の少なく利益率も低いカラーイラスト本などを配布するサークルの場合は入稿前にある程度需要を知ることも出来るかもしれません。
何より、どうしても本が欲しいというファンの人に確実かつ優先的に購入してもらうことができます。

どのくらい利用されたか

最終的に52点の前払いをしていただきました。
被チェック数が500程度だったことを考えると、1割近い数を事前決済で買ってもらったことになります。
公式ブログによると被チェック者の中で実際に購入する方は3割ほどだという調査結果があるので、興味を持ってくれたタイミングで確実に購入してくれる前払いが1割というのはなかなかの数字かなと思いました。

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pixiv PAYのアプリではこのように商品ごとの決済数も簡単に参照できるので、集計は便利でした。

当日のオペレーションがどうだったか

取り置きの受付は前日(当日の早朝)までで締め切り、当日はオペレーションの混乱を避けるために対面でのpixiv PAY決済は導入しませんでした。

開会前に取り置き分の52点を別の箱に分け、取り置きの場合はそちらからお渡しすることでうっかり取り置き分を売り切ってしまうことを予防しました。

スペースでpixiv PAYの購入履歴画面を見せてくれた方にはノータイムで本をお渡しする運用をしました。
同じ人が何度も受け取りに来て窃取されてしまうというリスクはあったものの、pixiv PAYに現状簡単に個人を識別できるような機能が実装されていないこともあり、性善説での運用でした。

とにかくスムーズだった取り置きの受け渡し

取り置きの人の場合は、スマホの画面をチラッと見せてもらったらすぐに本が渡せるので、非常にオペレーションが高速でした。

今回は「現金払い」「かんたん後払い」「取り置き」の3つの決済方法を用意したのですが、体感では決済の速度は

取り置き>現金>後払い

という印象でした。
後払いはとても便利ですが、やはりQR決済に共通する課題として、QRコードを読み取って貰って購入してもらうというフローにどうしても多少時間がかかってしまうという難点があります。

QR決済界隈で長く仕事をしている身としてはこの課題はずっと感じていて、何かしらのソリューションが必要だなぁと思っています。
かんたん後払いに関しては運営から配布してもらったスタンドのQRのみで運用していたのですが、QR読み取りの順番待ちが発生したりしていました。
改善案としては、複数のQRコードスタンドを用意したり、ポスターなど遠くからでも読み取れる位置にQRコードを印刷し、複数人が同時にQRを読み取れるようにすればよかったと思いました。

少し話がそれますが、これ自体は前々から考えていたことで、コミケの企業ブースや大手サークルでQRコード決済を採用するのであれば、普通の対面決済では絶対に現金払い(事前に用意したお札を手渡す)にスピードで敵わないという問題があります。
しかし、例えば待機列にQRコードを配布したり遠くからでも撮影できる場所にQRコードを表示するなどして並んでいる間に決済が完了できるようにしたらどうでしょうか。
この場合は対面では購入完了画面を見せるだけで済むため、現金と同じかそれ以上のオペレーションスピードを実現できます。

総括

今回はかなり試験的な試みで、pixiv PAY自体も本来対面で決済することしか想定されていないはずのサービスなので、うまくいくのか、怒られたりしないのかと不安な面もありましたが、結果的には試みは大成功だったと言えます。
ご協力いただいた方、ありがとうございました!

この前払いによる取り置き予約システムは現金主流の同人即売会に新しい仕組みを提供出来るのではないかなという可能性をかんじました。

pixiv PAYで公式に前払いを想定した機能が追加されてくれたら大変べんりで、利用率もぐっとあがるのではないかなと思いました。

なお、pixiv PAYでは購入してくれた人にメッセージを送ったりする機能もあり、良いと思いました。

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