流行りに乗ってみる。
象徴するといってもぼくの10年代はそんなにゲームに費やしたわけではないので、あくまで自分の中で印象的だったものという感じです。
あとどうしても記憶の問題で最近のものが多くなる。ゆるくいこう。
10位:WATCH DOGS 2 (2016年)
2010年代はオープンワールドが本格的に普及した時代だと思うが、WATCH DOGS 2は自分がプレイしたオープンワールドゲームの中では非常に完成度が高く、現実のサンフランシスコをリアルに再現している見事さ、その中でシームレスかつアクロバティックに繰り広げられるアクションとシナリオはオープンワールドゲームとして一つの完成形に思えた。
しかしそれ以上にこのゲームが10年代を象徴していると感じるのは、やはりその世界観とシナリオだろう。
黒人の若いハッカーが主人公で、対する敵はGoogleやFacebookなどを模した巨大IT企業による個人情報の悪用や汚職犯罪など。
主人公は(フィクション特有の魔法のような)ハッキングスキルによってあらゆる電子機器を操り、ドローンやソーシャルネットワークなどを駆使し戦う。
社会問題や最新のIT技術などを取り入れた皮肉たっぷりのシナリオも面白かった。
9位:Cities Skylines (2015年)
10年代のシムシティ。
現代の技術とマシンスペック、最高のセンスによって実現された理想のまちづくりゲーム。
ゲーム性は高くないがシミュレーションとしての完成度は異常なほど高い。
そして何故かシミュレーションされている情報量から考えるとありえないほどに軽く、それを開発しているのが大手ゲーム会社ではなくフィンランドの小規模開発会社だというのだからすごい。
そんなゲームをSteamで誰でもプレイ出来るというのが10年代を象徴しているような気がする。
8位:Euro Truck Simulator 2 (2012年)
レースをするわけでもなく黙々と広大なマップをトラックで安全運転して貨物を運ぶ労働をするというよく分からないゲーム。
しかしその運転するだけというのがとても楽しく癒やされるのだからすごい。
Steamで日々量産されている「○○Simulator」系ゲームの先駆けであり代表作と言ってもいいだろう。
これも広義にはオープンワールドゲームといえるかもしれない。
こういうゲームがSteamというプラットフォームのおかげで評価され発売から10年近く経った今も愛され未だにプレイされているというのも10年代らしさがある。
7位:Factorio (2016年)
生産自動化ゲーのFactorioはエンジニアなら一度はやってみてほしい神ゲーだ。
マインクラフトを始めとしたランダム生成マップ上で自由にクラフトを楽しむというゲームジャンルの中で、生産ラインの自動化という部分に極限までフォーカスして作業ゲーとしての快感をこれでもかというほど詰め込んでいる恐ろしく中毒性の高いゲーム。
Factorioにインスパイアされたと思われるインディーズゲームが多く制作されていることと、Factorio自体がインディーズゲームでありながら異常なほどの情熱でアップデートをし続け、最近ようやく「このままでは永遠に完成させられない」という理由で作者が正式版のリリースを決心したというこれまたSteam時代ならではの開発スタイルも10年代を象徴してるように思える。
6位:リングフィットアドベンチャー (2019年)
いまだに品薄が続いているという、Switchの最高傑作と言っても過言ではない一本。
フィットネスゲームという万人受けを狙い薄味になりやすいジャンルでありながら、実際にはガチガチの筋トレゲーでありつつ更にゲームととしても非常によく出来ていて夢中でプレイさせてくれる。
Switch付属のコントローラー+フラフープのような軽量なリングとふとももに付けるベルトだけで、多種多様なアクションをかなり正確にトラッキングしてくれる謎の技術。
10年代はVRゲームが流行ったが、重いヘッドマウントディスプレイやトラッキングカメラといった重厚な機材を使ったVRゲームよりもよっぽどトラッキングの精度がよく感じられ没入感が得られるというのも衝撃的だった。
5位:スプラトゥーン ( 2015年)
TPS/FPS型の対戦ゲームというゲーマー向けジャンルを老若男女に楽しめるゲームデザインに完璧に昇華し、オンライン環境の成熟と相まってネット対戦というもののハードルを大きく下げたのではないだろうか。
その一方でガチのPvPとしても楽しめる出来で、Sランクを目指して廃人化するゲーマーが続出した。
発売当初Twitterを中心としたネット界隈でも大流行し社会現象となったのも印象深い。
4位:Skyrim (2011年)
10年代初頭に現れオープンワールドゲームというものの知名度を一気に広めたゲーム。
ゲーム業界に与えたインパクトは計り知れない。
荒削りでありながら万人が楽しめるレベルまで完成度があがったことによってオープンワールドゲームをニッチなジャンルから10年代の流行へと変えた。
3位:PUBG (2017年)
オープンワールドと並んで10年代に流行したバトルロイヤルFPSというジャンルを確立させた革新的な作品。
それまでCoDシリーズやBattle Fieldシリーズのような最高のグラフィックを追求した作品が主流だったFPS界で、当初は個人の卒業制作かと思うほど雑なクオリティでありながら、それでも革新的なゲームシステムにより大流行したというのが印象深い。
2位:ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド
Skyrimの登場後に誰もがSkyrimを超えるようなオープンワールドゲームを作りたいと思っただろうが、それを成し遂げたのは任天堂だった。
Skyrimを始めたとしたベゼスタゲーや洋ゲーにはない丁寧なゲームシステムやゲームバランスでオープンワールドゲームというのを再開発して見せてくれた。
10年代のRPGはSkyrimに始まりブレスオブザワイルドに終わったと言っても過言ではないと思う。
1位:マインクラフト (2011年)
しかしやはり10年代にもっとも衝撃的でもっとも素晴らしくもっとも時代を象徴するゲームは何かと問われればマインクラフトだと思う。
あらゆるものをブロック化することにより世界のすべてを自由に破壊し作り直すことが出来るという子供の頃に「こんなゲームがあったらいいな」と夢見たようなゲーム。
それまでもゲーム内のオブジェクトが破壊出来るというのは技術力の表現としてアクションゲームやFPSなどで取り入れられていたが、全てが破壊可能オブジェクトで出来た世界で自由に冒険するというのは本当にすごい。
おそらく自分が子供の頃にマインクラフトがあったら何千時間でもプレイしていたかもしれない。
マインクラフトをプレイ出来る今の子供が羨ましいとすら思う。
おまけ:ハード編
Steam
2010年代のゲームの多様性を支えたのは間違いなくSteamというプラットフォームだったと思う。
SteamのおかげでPCゲームを入手するハードルも大きく下がり、おそらく違法ダウンロードをする人も減っただろうし、インディーズゲームがフリーゲームとしてではなく有料ゲームとして評価され商業的に成功出来るようになった。
ニンテンドースイッチ
自分にとってニンテンドースイッチは、PS2一強時代が終わって以降ゲームハードがPS系とニンテンドー系に分断され、更に据え置きゲーム機と携帯ゲーム機にも分散され、コンシューマーゲームをプレイするハードルが上がってしまっていた中、とうとう待ち望んだ大統一ゲームハードだ。
最近のコンシューマーゲームはほぼすべてSwitchで発売されることになり、Switchさえ持っていればすべてが解決する時代が訪れた。
この時代が末永く続いて欲しいと思う今日このごろ。