みんからきりまで

きりみんです。

今年うまくいかなかったことはすべてコロナ渦のせいにしておきたい

気がつくともう年末なのでちょっと早いけど振り返り的なエントリを書きたくなった。

2020年は色々うまくいかなかった

2020年は自分にとって調子が良いとは言い難い年であった。
慢性的に体調が悪く、精神的にも不安定で日々のパフォーマンスが悪く、今後の人生に対する不安や停滞感などが大きく、あまりインプットやアウトプットの活動をすることも出来なかった。

個別の理由は色々ある。
たとえば今年30歳になったことだ。
たかが数字とはいえ、常に人生に焦燥感を感じている自分にとってやはり年齢の桁があがるというのはショッキングな出来事であるし、人生のいろいろなことがこのままのペースではうまくいかないのではという不安に駆られた。

体調を崩しあまり仕事で自己肯定感を得られなかったというのもある。
リモートワークによる運動不足や気晴らしの減少、環境の変化なども考えられる。

今年に限ってはあまり自責せず仕方がないと思ってもいいんじゃないか

本当のところどのくらい自分にコロナ禍の影響があった(ある)のかは分からない。
あまりにも多くのことが変わりすぎたせいだ。

幸いにも自分や親しい人間にCovid-19を患った人はいないし、経済的に致命的な打撃を受けたという人もいない。
それでも自分にとって今年は十分に特殊な年であった。

自分はどちらかというと「経済との両立」よりも「自粛や規制による早期収束」を指示しているし、他人の目や社会的な責任を気にしてしまう方でもあるため、今年は近年の趣味であった旅行にも行かないどころか、飲食店やカフェに行くこともほとんどなくなり趣味のヒトカラにも行きにくいなど外出する機会が激減した。

更に仕事は完全リモートになり、懇親会などはもちろんのこと、同僚と顔を合わせたり軽い雑談をする機会すらもほとんどなくなってしまった。

Web系のエンジニアの間では「リモートワークは最高!」というノリの人が多く、実際自分も人が多くいる空間にいるだけで体力を多く消耗してしまうタイプなので気持ちはとてもわかる。しかし一方で通勤時間やオフィスという場の負の側面だけではなく正の側面にも多く気づくことが出来た1年だった。これに関しては後述する。

圧倒的運動不足、社交不足

夏頃から徐々に体調が悪化していき、今年は慢性的に調子がよくなかったが、その大きな要因の一つに運動不足があるんじゃないかと思っている。
オフィスに出社していた頃はその行き帰りだけでも結構な量の運動になっていたし、オフィスで仕事をしていても会議室に移動したり昼休みに散歩したりなどそれなりに身体を動かす事が多かった。
これは普段からFitBitのトラッキングを使用していると驚くほど明らかだ。

また休日に隣駅のカフェや飲食店まで歩いたりふらりと公園などに出てみたりといったことも今年はしなくなってしまった。

そしてもう一つ大きいのが社交機会の減少だ。
自分はもともと一人で過ごすのが好きで休日に人と会いたいと思うことはめったに無いし、今までも数ヶ月程度なら休暇とって誰にも会わないということはよくあり平気な方だと思っていた。
しかし実際にはオフィスで働いていれば週に1回くらいは同僚と一緒にランチをしたり、休憩所で雑談したりなんだかんだでコミュニケーションによる気晴らしの機会はあった。

今年は勉強会もリモート中心になり懇親会などはほとんどなくなり、同業者と他愛のない近況報告や愚痴を言ってモチベーションを保ったりすることも難しくなった。
ごくたまに親しい友人と会って飲んだりすることもなくなってしまった。

そんなこんなで生活は大きく変化し、いくら引きこもっていても平気だと思っていた自分ですらもコロナ禍が半年経過した頃からはだいぶ参ってしまっていた気がする。

リモートワークについて

エンジニア界隈やネット上ではリモートワーク至上主義的な言説が多く、「リモートワークでパフォーマンスが下がったという奴は元々仕事してると思いこんでただけの無能」というような意見までそれなりに見られる状態だ。

しかし残念ながら自分はリモートワークにおいてパフォーマンスを出すことに苦戦する側の人間だった。
自分は普段は倦怠だが職場にいる時は仕事モードのスイッチが入り常に緊張状態で120%のエネルギーを消費するようなタイプだ。
そのため仕事中は一種の躁状態のようになり疲れを感じる暇もなく働き、家に帰ると一気に疲れが出て寝てしまうというような感じだった。
それがリモートで家から仕事をしていると、仕事中でもなかなか緊張状態になることがむずかしく、常に強い眠気に襲われたり余計なことを考えて不安になったり集中力が続かなかったりして余計に疲れがちであることが分かってしまったのだ。

元々以前より「リモートワークはしたいけど対面コミュニケーションは便利なので週に1,2日出社するくらいが理想」という考えだったんだけど、実際にフルリモートを体験してよりその気持ちが強くなった。
対面での些細なコミュニケーションや雑談機会を作るのが難しいことによる心理的安全性確保の難しさや、現場の「空気」のようなものがつかめないことによる「自分はちゃんとやれていないのではないか」というネガティブ思考、気持ちを切り替えられないことによるストレスなど、チャットツールと通話のみによるフルリモート環境への課題を多く感じた。

嵐が止むのを待ちつつ出来ることから始めるしかない

そうはいってもこの状態があとどのくらい続くのかは分からない。それに自分だってリモートワークNGの状態に逆戻りしたいわけではない。
だから少しずつ影響を最小化しQoLを上げられるように工夫していくしかない。

まず運動不足を解消しようとしている。
もはや老人のような肉体になってしまい、リングフィットを毎日やるということすらハードルが高くなってしまったので、出来ること、毎日ラジオ体操やストレッチをしたり、出来るだけ多く歩き毎日心拍数を上げるようにするなどから始めている。

睡眠の質が非常に悪くなったので、カフェインを減らす試みをしている。
ここ数年は毎朝エナドリを飲んで夕方にもコーヒーやコーラなどを飲んだりしていたのだが、それをとりあえず朝に買うゼロコーラ一本のみにカフェインを絞るようにした。

そして最近引っ越しをした。
元々住居には色々と不満があって、設備が古くあまり日が当たらないことや都心で自然が少なく空もあまり見えないことなどが自宅にいる時間が増えたことにより耐え難くなってきたので、やや都心から離れた環境の良い場所に引っ越した。
高層階で景色もいいし近くに自然も多く、地方都市なので逆に買い物なども便利、駐輪場があるので自転車で出掛けられるなど環境がとてもよくなった。

来年はより生活を改善させながら色々とやりたいことを積極的にやれるようにがんばっていきたい。

ところでみなさんはお元気ですか

自分のせまいTwitterなどの観測範囲ではあるけど、今年は自分以外にも気を病んでいる人やキャリアや生活などに悩んでいる人が同業のエンジニアを中心にわりと多く見られた気がする。
もちろん他の要因(自分と同世代のエンジニアがキャリア的に帰路に立つ時期であるなど)もあるだろうけど、みんなが思っている以上にコロナ禍の影響もあるのではないかなと感じる。
思えば大震災があった年も自分は発生当時都内におり直接的に大きな被害は受けていないにもかかわらず、かなり長い期間抑うつ的な状態が続いた。
世の中を不安が支配している時は、様々な社会不安や日々のニュース、未来のことを考えるだけでも気持ちが沈みがちだ。

なので、もし今年あまり上手く行かなかったという人も、一旦コロナ禍のせいにしてしまってもいいんじゃないかと思っている。