2020年はステイホームと気力のなさなどの影響で近年稀にみるゲームばっかりしている年だった。
今年たくさんやったゲームを振り返ってみる。
RimWorld
今年の個人的なゲームオブジイヤー。(正式リリースは2018年でその数年前からアーリーアクセスで話題だったゲームだけど)
いわゆるコロニーシムというジャンルの火付け役になった(らしい)ゲームで、はるか未来のSF世界を舞台に辺境の惑星で遭難者達が集落を作りサバイバル生活を神視点でサポートする。
一言で言えば「地獄版The Sims」。
ゲームの難易度は基本的にハードコアで、少しでも油断すると住民がどんどん不幸な死を遂げていく。
たとえば畑の規模を誤り冬に食料が付き、ストレスで住民が発狂して操作不能になり、事態を打開しようと危険な野生動物を狩ろうとして反撃で負傷、助けに行った仲間共々全滅したり。
このゲームでは住民一人ひとりに非常に細かい性格やストレス値、健康状態などのステータスがあり、常に思い通りに物事が進まない。しかしそんな住民にも愛着が湧いてきた頃に無情な死を遂げて退場していく。
また、常に敵対組織が襲撃してきたり火山が噴火して極寒の世界になったり核の灰が降り注いだり、とにかく容赦がない。戦闘時はタワーディフェンスとRTSの中間のようなモードになり、コロニーシムからシームレスに防衛戦が楽しめる。
クラフト要素は簡素だけど、高い実用性が求められとても奥が深い。
ゲームの進行はとてもゆっくりで、夢中でプレイしているとあっという間に何時間も過ぎてしまうが、一応存在するクリア条件を達成するのに平気で100時間近く掛かる。
よかったところ
- 恐ろしい中毒性を持つゲームシステムとリプレイ性の高さ。先が読めない二度とは同じ展開にならないドラマ性。
- ランダムに生成される住民達の個性の幅広さ、ロールプレイ性。
- 単純な基本システムとチャレンジしがいのある鬼畜さや戦略性の高さ。
- ゲームプレイには関係ないがしっかりと作られたSF世界観。
- MODコミュニティの活発さ。
いまいちだったところ
- 高すぎる中毒性。
- 始めると掛かりすぎる時間。
- もっといろいろな要素が欲しいと無限に思ってしまう。
総評
神ゲー。ただし時間は溶ける。
あつまれ どうぶつの森
みんなやったと思うけど、ぼくも例に漏れずあつ森をめちゃくちゃやってた。
発売から2ヶ月くらいは狂ったようにやっていて、マイニンテンドーによると300時間以上やっているらしい。
どうぶつの森シリーズは初プレイだったんだけど、元々シミュレーションゲームやコロニーシムのようなゲームが大好きなので抵抗なくドハマリした。
とてもよく出来ているし何よりその世界を好きになれるステイホームのストレスを癒やしてくれる楽しいゲームだった。
よかったところ
- 和ゲーなので用意されている服などがとてもかわいいものばかり。The Simsなどの洋ゲーではどうしてもこうはいかない。
- 虫や魚がリアルで好奇心を刺激され、博物館なども凝っていて世界に浸れた。
- 200時間分くらいはなんだかんだで次々にやることが用意されていて夢中で楽しめた。
- 配信で他の人がプレイしている島を見たり、SNSで他の人のプレイを見たりするのも楽しかった。大流行していたのもあってみんなで盛り上げた。
いまいちだったところ
- 時間操作ペナルティがほとんどなく、せっかくSNS時代でリアルタイム同期システムなのに時間操作してる人だけ先にコンテンツを楽しめるなどに水を差された。
- オンライン機能は任天堂らしくUXがかなり悪く気軽に他人の島に遊びに行くには面倒な感じだった。他人の島のゴーストに遊びに行けるシステムが追加されたけどフレンドの島コードを見る機能がなかったり、実装された頃にはもう誰もプレイしてなかったりして役に立たなかった。
- 家の拡張が終わり化石を集め終えると毎日プレイする理由が特になくなる。島に変化もないしもっと遊びたいと思ってもやることが何もない。アプデも本来最初から実装されてる程度の季節イベントばかりで、ソシャゲのようにコツコツ楽しませてくれるようなコンテンツが不足して勿体なかった。
- 島の住民の言動がいくつかの性格ごとに固定で種類も少なく、正直どうぶつの森のメインコンテンツだと思ってた住民との交流はおまけ程度にしか感じられなかった。特にサプライズな出来事なども起こらない。
- カブ、特に他人の島に売りに行けるシステムはSNS時代にはゲームの寿命を無駄に縮めるだけだと感じた。
総評
散々楽しませてもらったという前提の上であえて言うならば、コンテンツ不足とオンライン時代への適応不足を感じた。せっかく息が長いゲームなんだからもっと長く飽きさせない工夫がほしかった。
ドラゴンクエストビルダーズ2 (Switch版)
このゲームについては以前個別にエントリを書いたので詳細はそちらへ。
要約すると、スクエニによるカジュアル層向けマイクラフォローゲーかと思ってたけど、実際にやってみたら全然違っていてガチアクションRPG+コロニーシム(まちづくりゲー)という感じで、ヘビーゲーマーやマイクラ既プレイでも全く問題なく楽しめる超良作ゲームだった。
よかったところ
- RPGとして本編がめっちゃボリュームがありシナリオもよくできていた
- 良質な操作感でやるまちづくり要素がとてもおもしろかった。創作というより住民の満足度を上げるために施設を作るという感じ。
いまいちだったところ
- ベースのシステムがめちゃくちゃいいのに、クリア後のやりこみ要素が少なかった。「クリア後はマイクラみたいに自由に創作してね」という意図だと思うけど、個人的にはクリア後にガチコロニーシム要素が用意されてて難しいチャレンジ課題とかがたくさんあったりしたら嬉しかった。
総評
食わず嫌いよくない。
Ancestors: The Humankind Odyssey
アフリカに住む人類以前の類人猿を操作していろいろなアクションをすることでニューロンを発達させ世代交代していき人類になるのが目標というマニアックなコンセプトのオープンワールドアクションゲーム。
一言で言うなら狂ったマゾゲー。広大で地形が複雑なオープンワールドだけどマップもファストトラベルも存在せず、マップの端から端まで移動するのに1時間くらい掛かる。
そもそもゲームを10時間くらいやらないとこの世界が固定マップであることやどんな地理をしているかすら分かってこない。
操作やシステムのチュートリアルもほとんどなく、またキーマップなども独特で、外的に襲われた時に反撃する方法を10時間で理解し、武器を作る方法を更に10時間後に理解する。すべてにおいてそんな感じで進む。
まさに何もわからないプレイヤーが学習することで人類の進化を追体験するという驚異のプレイ感。さらに人気ゲームでもないため攻略情報もほとんど存在せず、まるでスーファミ時代のクソゲーを中古で買ってきた時のようなワクワク感を味わえる。
しかしその未知の世界を探索するという体験は近年ではなかなか味わえるものではなく意欲的な作品だと思った。
ただしそんなシステムなのにEDをみるためにほぼすべてのゲーム内実績を解除する必要があり、そのためにはすべてのシステムを理解しすべての実績を解除するための地獄のイライラ作業が10時間くらい続く。
Steamの実績によるとEDを見た人は1%ほどらしい。
よかったところ
- ワクワクするゲームコンセプト。
- 何も分からないのを楽しむという体験。
いまいちだったところ
- いくらなんでもわかりにくすぎるシステムと操作。
- 最初に期待していたものとの微妙なズレ。進化するといっても外見がどんどん人間っぽくなっていったり出来ることが劇的に変わっていくわけではない。
- テンポの悪さ。EDを見るための苦行。
総評
良質なクソゲー。
天穂のサクナヒメ(Switch版)
話題の米作りゲー。
米作り要素ばかりが話題になったけど、アクションゲームとしてもとても出来がよい。
稲作もプレイヤースキルとゲーム内スキルの両方が徐々に成長していく丁寧なゲーム体験作り。
最適解をこなすだけではなく分からない状態でいろいろ試行錯誤して、その結果だいたいそれなりにうまくいくので楽しい。
シナリオもよかった。
よかったところ
- 稲作要素の丁寧さと絶妙な量のヒント。
- アクションゲームとしての気持ちよさと歯ごたえ。
- 中世日本をベースにした世界観やキャラクター描写の丁寧さ。考えさせられるキャラたちの会話。
いまいちだったところ
- やや長すぎた本編。一部ストーリー進行フラグのわかりにくさ。
- 意外と適当でもなんとかなってしまう稲作。
総評
総合的にみて非常に良いゲームだった。
サイバーパンク2077(PC版)
いろいろな意味で話題のゲーム。
コンシューマ版はかなり厳しいらしいけど、PC版をハイスペックPCでやっている自分としてはそこまで不満はなく普通に楽しめた。
サイバーパンクという世界観はとても刺激的で、オープンワールドだけど主人公と他のキャラの関わり方も自然でストーリーへの没入感も高かった。
マップはコピペ感がなくどこまで行っても刺激的な町並みが楽しめる。ハッキングなどの要素もWatch Dogsの上位互換ではと感じるくらい良く出来てる。
登場人物も一般的な洋ゲーやベゼスタゲーに比べるとみんな顔がよくかっこいい。
よかったところ
- ナイトシティの面白い町並みと魅力的な世界設定。
- 刺激的で没入感の高いメインストーリー。
- 丁寧につくられたオープンワールドの町並み。
いまいちだったところ
- PC版でもやはりバグが多い。特に表示バグでオブジェクトが浮いているのは日常茶飯事という感じ。でもプレイには支障がなかった。
- 一部を除くサイドクエストの退屈さ。世界観の味付けにはなるけど刺激的ではない。
- 死にゲーだけどあんまり戦略性がない戦闘。
総評
個人的な所感としては良質な今年のAAAタイトルという感じなので色々問題があるにしてもPC版は過剰に低評価を受けてる印象があってもったいない。
ベゼスタゲーだって大味だしバグも多いやろ?
Plague Inc: Evolved
説明不要。ウィルスを育てて人類を滅亡させるシミュレーションゲーム。
不謹慎とも思えるがウィルスの性質や対策の大切さを学べる教育的な内容でもある。
やってて気がついたんだけど、このゲームが面白いのは、これが「異常にテンポがよく無駄がないCivilization」だからだ。
パワフルプロ野球2020
パワプロシリーズは初プレイだったんだけど、めちゃくちゃハマった。
いろいろなモードがある中に「栄光ナイン」という高校野球部育成モードがあるんだけど、これが育成シミュレーションゲームとして異常に出来がいい。
育成シミュレーションが好きな人だったら野球に興味がなくても絶対にハマると思う。
ひたすら部員のキャラを訓練していって、年に2回の甲子園にすべてを掛ける。1戦でも負けたら即終了。3年生は引退。すべてが水の泡。そしてまた新入部員が...という容赦のないループが中毒性抜群。
どんなにうまくプレイしてもそれなりに運や公開されていないデータにある程度左右されてしまう無情さもよい。