みんからきりまで

きりみんです。

コロナが収まるまで働くのをやめて休むことにしました

一言でいうと

コロナ禍のストレスやフルリモートでの働き方に適応出来ずどうしても厳しいと判断したので、少なくとも人に会ったり出来るようになるまでは勤め仕事は辞めて休養をすることにしました。

もう少し詳しく

1年前にコロナによる自粛が始まって以来、自分は不要不急の外出を控えるという行政の指示に従い極力外出をしないようにし、友人などと会うこともなく、ほぼ家とコンビニの往復しかしないという生活をしていました。
もともと自分は過去にひきこもり状態だったこともあるし、数ヶ月の休暇を取ることも珍しくなかったので、「外に出なくてもそれほど困らない方だろう」と思っていました。
しかし、自粛が数ヶ月続いた去年の夏ごろから徐々に心身ともに調子が悪くなっていき、それから今に至るまで慢性的な体調不良に悩まされています。
また、フルリモートでの業務委託の仕事というのも上手く適応することが出来ず、かなりストレスの高い状態になってしまいました。
どうにか生活習慣の見直しなどで改善出来ないか、コロナが落ち着くまで耐えられないかと試行錯誤していましたが、結局精神状態が極めて不安定でこれ以上は厳しそうだという結論にいたり、一旦メインで契約させてもらっている仕事は5月いっぱいで終わらせてもらい、しばらく休養して状況が落ち着くまで出来るだけストレスの少ない状態で過ごすことにしました。

体調が優れない間にお仕事で関わった方々にはご迷惑、ご心配をおかけしてしまい申し訳ないです。
正直今の状態の何割がコロナの影響で何割がリモートワークの影響で何割がそれ以外の要因なのかもよくわからないため、今後また以前のように働けるようになるのかも自信がなくとても先行きが不安な状態ですが、とりあえずゆっくり休んで今後のことを考えようと思います。

コロナ禍のストレスって?

去年から体調が優れず、いろいろな歯車が大きく狂った一番の理由はコロナ禍による自粛生活ではないかと考えています。
自分はおそらく直接コロナウイルスに感染したことはないと思っています。(実は無症状感染していて倦怠感などは後遺症という可能性もゼロではないが)
また、自分の仕事はフリーランスのWeb系ITエンジニアなので、業種的に直接コロナの影響を受けることはあまりなく、多くの会社はフルリモート体制に移行し今まで通りに業務を行っています。
そのため、コロナのせいで仕事がなくなったというわけでもなく、むしろかなり恵まれている方だと思うので、それなのに自分から仕事を辞めて「働けない」なんていうのは贅沢な悩みなのではという負い目もありましたが、とにかく自分は辛いので仕方がありません。

具体的に自粛生活で辛いと感じたのは以下のようなことです。

友人などに会うことが出来ない

最初の緊急事態宣言以降ほぼ誰とも対面で交流することをしていません。
友人と外食をすることはもちろん、勉強会やイベント、仕事の交流など何もなくなってしまいました。
自分は一人で過ごす時間を大切にしたいと思う人間なので、これがそんなに辛いことだとは考えていませんでした。
最初は同業者と顔を合わせないことで仕事のモチベや近況などが分からないという不満でしたが、徐々に誰でもいいから直接会って交流したいという孤独感で耐えられなくなっていきました。

一人でも出かけることが出来ない(しにくい)

平時に長期間休暇を取ってあまり人と合わなくてもそれほどストレスだと感じなかったのは、一人で出かけるのが気晴らしになっていたからでした。
本を読む時はだいたい喫茶店に行っていたし、ヒトカラをしたり理由もなく都心の本屋などに行ったり一人で旅行をしたりするのも好きでした。
しかし自粛生活の中ではそうしたことはやりにくく、部屋にこもりっきりになってしまいました。
別に一人で出かけるくらいは問題ないという意見もあると思いますが、生真面目な自分は推奨されていない行動をすること自体にストレスを感じてしまうし、Twitterなどで堂々とシェアが出来なければ出かける楽しみも半減するし、マスクをするのも苦手なのでマスクをしているだけで出かけてもあまり気晴らしになりません。

また、去年から一貫して国や都が「不要不急の外出を極力控えて欲しい」と言っているのを自分は真に受けていましたが、いろいろな人の意見を聞いたところそれは気にしすぎであるという事に気がついたのが今年の始めごろでした。その後、感染力の強い変異株が広まってしまった現在では、やはり一人であっても人の多いところに出かけるのはリスキーであるように思えますます外出がしにくくなりました。

生活習慣が悪化する

家から出ないことにより、極度の運動不足になり体重が激増しました。また、陽の光にあまり当たらないことによる悪影響も感じました。(抑うつや自律神経の乱れ、不眠など)

出来るだけ生活習慣を改善しようといろいろな施策を試しましたが、調子がよい時は続けられても一度体調が悪くなってしまうと何もできなくなってしまうので生活習慣も総崩れになってしまいます。
出社がなく生活にメリハリがないため気持ちを切り替えにくく不調の状態をズルズルと引きずってしまいがちでした。

世の中の重い空気がしんどい

自分はニュースを見るのが好きだしどうしても色々なことを考えてしまうので、先が見えない不安定な世の中で日々気が重くなる話題ばかりという状態がそもそもつらいというのがあります。
コロナや自粛に関する話題は特に単純ではなく、立場や考え方によって比較的クラスタの近い人でも自分とは全然違う考え方の人も多く、自分が納得できないことにイライラしてしまったり、世の中が分断していてなかなか素直に励まし合えるような状態じゃないということへのストレスも感じます。

フルリモートに適応出来なかったって?

さて、いわゆる自粛うつについてはよく言われているような事ですが、ここからが本題(?)です。
自分はフルリモートという働き方でパフォーマンスを出すことが出来ませんでした。

多くのWeb系エンジニアやインターネット好きの人たちはもともとリモートワーク推進派の思想の人が多く(または声が大きく)、コロナ禍でも多少課題はありつつも快適だ、もう出社する生活にはもどりたくないという意見の方がよく目にします。
中には、リモートワークのストレスについて言及した記事などに「それは会社が悪いだけ」「老害」「新しい社会に適応出来ない人間は迷惑」というような心無いコメントやリモートワークの課題を認めないコメントもそれなりに見られます。
実際、「ほとんどの知り合いは自粛しながらリモートワークをしていても今まで通り働けているのにどうして自分だけ上手くやれないのだろう」というしんどい感情があります。

フルリモートワークで働いていて自分がしんどいと感じたことを書いていきます。

仕事に集中することが難しい

これはリモートワークを始めて一番最初に感じた悩みです。
自分はとても意志が弱く、基本的にその時一番興味があることですぐ頭がいっぱいになってしまいます。
また、横になるのが大好きで休日は油断するとすぐに横になってしまいます。
そんな自分がリモートワークを始めたところ、"ちょうどいい塩梅のタスク"は問題ないのですが、"とても退屈な作業"や"面倒で考えるのに労力がいる作業"になるとすぐに集中力が切れて仕事が進まなくなってしまいました。
生活にメリハリもなく身体も動かしていないせいか頭の回転もかなり鈍ったようにも感じてそれにも悩みました。

オフィスで仕事をしている時は常に気を張ったよそ行きモードですが、自分の部屋という一番リラックスする空間にいるとどうしても気持ちを切り替えられず、必要以上に仕事に取り組むことに抵抗を感じてしまいかえって仕事をするストレスが大きくなってしまいました。
また、オフィスでは視界に入るものがすべて仕事関係のもので、まわりの人もみんな仕事をしているので自然と気持ちが仕事に向かうのですが、家で仕事をしていると他のもっと興味のあるものが常に目に入ってしまうし、ネットを見ていると休日に自分だけが仕事をしているような感覚になってしまいます。

この問題に対してはレンタルオフィスを借りて部屋と仕事場所を分けるということも考えたのですが、課題はこれだけではないので根本解決にはならないと思い一旦やめました。

コミュニケーションを取るのがむずかしい

普段からSlackなどのツールを利用していても、フルリモートで円滑にコミュニケーションを取るのは思った以上にむずかしいことでした。
まず人見知りの自分が直接顔を合わせることなく仕事仲間と打ち解けることの難易度が高いと感じました。
オフィスで仕事をしてた時は、席が近い人とは自然に雑談やちょっとしたコミュニケーションを取ったり、休憩スペースや会議室へ移動する合間など本当にちょっとした時間で警戒心を解くことにより心理的安全性を確保していたのだということを実感しました。
チームメンバーとランチに行ったりたまに懇親会などで酒を飲んだりするのも相手に対する漠然とした不安な気持ちを取り除いていました。

もちろん多くの現場がリモート下での雑談については課題を感じていて、決まった時間に雑談通話を設けたりはしていますが、何より強く感じたことは、普通のビデオ会議ツールでオフィスと同じような雑談を行うのはかなり難しいということです。
セッティングされたランチ会や雑談会では全員がフラットに並ぶため、1対1のちょっとした会話などはしにくくどうしても特定の人がずっと喋るという感じになりがちです。一方突発的なプライベートな雑談というのは他の人が今何をしているのか忙しそうなのかも分からないリモートではなかなか誘いにくいです。

また、自分は電話が苦手なのですが、ビデオチャットでも電話と同じように相手のちょっとした表情や仕草から間のとり方や喋るタイミングが掴みにくく、電話と同じように対面より緊張しやすいということも分かってきました。
自分の顔がカメラで常に映っているというのも意識してしまって落ち着かないし、他の人の顔が並んでいるのも威圧感があります。
普段はリラックスしている自室という場ではどうしてもオフィスにいる時のようにテンションを上げて積極的なコミュニケーションが出来ないという悩みもあります。

自分はそれなりにチームメンバーと積極的にコミュニケーションを取ったり積極的に発言したり出来る方だと自認していたのですが、フルリモート以前はどうやってそんなことをやっていたのかどうやって職場の人と仲良くなっていたのかも分からなくなってしまいました。

結果、心理的安全性が下がりコミュニケーションコストが上がるとちょっとした質問や確認をしたりするコストも上がるのでストレスを感じやすく

仕事の空気感が伝わりにくい

こんなことを書くと「雰囲気で仕事をしているのか」とdisられそうですが、実際オフィスで仕事をしている時は周りの空気や言動からその時の雰囲気や他の人の気持ちを感じ取り何をするべきかを考えたりしていた気がします。
リモートで仕事をしていると何かトラブルなどがあっても誰がどのくらい慌ててその対応をしているかも見えにくいですし、その仕事に関わっている人たちの顔が見えないと意図や温度感が伝わりにくいと感じます。
極端に言うと、自社サービスの仕事をしていても(典型的な)受託開発をしているような距離感になりやすいのかなと思いました。
一緒に仕事している人たちが同僚というより取引先のように感じてしまうのです。(業務委託なので実際そうなのですが)

気晴らしができない

当たり前にオフィスで仕事をしていた時はあまり意識していなかったことですが、自分はオフィス労働に伴う様々な環境から癒やしを得て気晴らしをしていたのだと気付きました。
たとえば毎日「今日はどこでお昼を食べようか」と考えるのがとても好きだったし、昼休みにオフィスの周りを散歩するのが趣味でした。
そういった細々とした気晴らしや、仕事が終わって家に帰る時の達成感なども自宅で仕事をしていると得にくいものだなぁと思いました。

別に自宅で仕事をしていてもランチに行ったり散歩をしたりが絶対に出来ないわけではないですが、コロナ禍であるということもあるし、なかなか強制されないと決まった時間に家から出るのはむずかしいというのもあります。

リモートワークを全否定したいわけではないよ

他にも細々としたフルリモートになって上手くやれなくなった事が数え切れないほどあり、自粛のストレスも相まってかなりしんどくなってしまいました。
ただ、別にリモートワークを完全に否定したいというわけではなく、やることが明確でひたすら手を動かしたいというような状態であればリモートで仕事をした方が捗るしストレスも少ないと思うし、そもそもリモートによって場所や環境に縛られずに働けるということ自体は素晴らしいことだと思っています。
実際、地方からリモートで仕事をしている人も最近は多く見られるし、コロナが終息してそういう人が働きにくくなるのはよくないなぁとも思います。
一方で自分は今後もWeb業界でフルリモートが標準になってしまったら働き続けるのは厳しいなぁと思ってしまうし、自分が上手く適応できれば一番良いのだけれど、むずかしいです。

実際、リモートワークでの労働体験は課題が多くもっと改善の余地があると思っているんだけど、Webエンジニアの多くの人はそこまで困っていないし企業側もリモートワークは上手くやれて当然で上手くやれていないなんて言いたくないみたいな状態があり、困っている人の存在があまり認知されていない(というか否定すらされる)ために積極的な課題の共有や改善が進まないのが問題かなぁとか思ったりします。

今後どうするか

少なくとも自分を含め多くの人がワクチンを打って勉強会やオフサイトがオフラインで出来るくらいになるまでは業務委託の仕事を再開するのは厳しいかなぁと思っています。
もしやるのであれば短期で目的がハッキリしている新規開発の手伝いとかそういう感じのものになる気がします。

最初にも書いたようにそもそも自分が最近調子が悪いのがどのくらい今の状況のせいなのかも測りかねているため、すっかり今後もエンジニアとして働いていける自信がなくなっているというのもあります。
30という中年と言える歳になり、今更ながら本当に自分がやりたいことがエンジニアなのかという迷いも生じています。エンジニアを続けるにしても他のことをやるにしても、もっと自分が本当にやりたいと思うことに素直になってチャレンジしていかないと何も後に残らずジリ貧にしかならないのではというような焦りもあります。

書く前から分かっていたけど、近況報告とコロナへのストレスとリモートワークの話がぐちゃぐちゃになった何が言いたいのかよく分からないエントリになってしまった...。 とりあえず休養をしながら自分と向き合っていきたいと思います。(こいついつも自分と向き合ってんな)

禍...渦中の渦じゃないのか...