みんからきりまで

きりみんです。

「ネルケと伝説の錬金術士たち」がシミュレーションゲームとして面白いので伝えたい

こんにちは。当方きりみんちゃんのマネージャーです。

一番好きなアトリエシリーズは「ヴィオラートのアトリエ」です。
1/31に発売されたアトリエシリーズ最新作ネルケのアトリエこと「ネルケと伝説の錬金術士たち ~新たな大地のアトリエ~」にハマっているのでレビューを書きたくなりました。
まだ未クリアで20時間くらいプレイした状態で感想になります。

一言で書くと、「ネルケのアトリエはRPGではなく別ジャンルのゲームだけど最もアトリエシリーズらしいとすら感じる作品」です。

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前提

ぼくがプレイしたことのあるアトリエシリーズ
リリーのアトリエザールブルグ錬金術士3〜」
ヴィオラートのアトリエ 〜グラムナートの錬金術士2〜」
イリスのアトリエ エターナルマナ」
イリスのアトリエ エターナルマナ2」
ロロナのアトリエ 〜アーランドの錬金術士〜」(未クリア)
「リディー&スールのアトリエ 〜不思議な絵画の錬金術士〜」 (未クリア)

となります。
PS2ヴィオラートのアトリエで初めてアトリエシリーズに触れ、その自由度の高さとリプレイ性、自分で世界を広げていくというゲームスタイルに惹かれ、大好きなゲームになりました。
その後、同じくPS2リリーのアトリエをプレイし、こちらもかなり楽しみました。

イリスシリーズからは普通の冒険RPGになってしまってあまり楽しめなかったのですが、同社のアルトネリコシリーズなどもプレイしそれなりに楽しみました。

プラットフォームがPS3に移ってからは環境の問題でプレイ出来なくなってしまい、しばらく離れていたのですが、DSのロロナを買って途中で詰んだのと、前作のリディー&スールのアトリエもSwitchで買って途中で積んでいます。

他のシリーズ作品も概要だけはなんとなく把握しているという感じです。

ネルケはそもそもどんな立ち位置のゲームか

これはそこそこ情報を見ていた僕もプレイするまでよく分かっていませんでした。
なんとなく番外編的な作品なんだろうなとは思っていましたが、実際にプレイしてみるとそれまでのアトリエシリーズとは別のジャンル、つまりRPGではありません。(定義にもよるかもしれない)

ネルケでは主人公は田舎の村を開拓するという使命を課せられます。
実際のプレイは建物を建て住人に仕事を指示する「平日」パートと、技術研究を行ったり村の外にアイテムを採取しに行ったりする「休日」パートに分かれ、二つのパートを行う事で「1ターン」とし、その繰り返しでゲームを進めていくことになります。

平日パートでは「アトリエ」「商店」「農地」の主に3つの施設を建てていき、そこに住民を配置して働かせていくことになります。
アトリエと農地ではアイテムの生産が行え、商店では生産したアイテムを販売して消費することで資金を稼ぎ経済を発展させます。
これらの配置は変更しない限り継続されるため、いかにボトルネックを作らずに効率のよい生産と販売のバランスの取れたシステムを構築するかを考えることになります。
ちなみにこのゲームでの錬金術はあくまで生産の指示を出すだけなので、凝った調合要素は特になくレシピを知っていて材料さえ揃っていればアイテムを生産することができます。

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休日パートでは住民(すべて過去アトリエキャラ)とコミュニケーションを取ったり、アイテムを採取しに出掛けたりすることができます。
とはいえ、このゲームでの採取、探索要素は単純に選択肢で行き先を選ぶと後は自動で進み、アイテムやモンスターにエンカウントするだけの非常に簡単なものです。
戦闘もオートモードで早送りすることが出来るし、難易度も高くないのであくまでおまけ的なシステムです。

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ゲームの大きな流れとしては、「人口を1,000人以上にする」といった課題があり、それを決められたターン数以内にクリア出来ればOKとなります。
具体的な達成の手段や手順は特に問われず、イベントシーンなども最小限です。

つまり、このゲームは錬金術RPGというよりは、都市育成シミュレーションゲームであると言えます。

なぜネルケを面白いと思うのか。あるい何故ぼくが最近のアトリエシリーズにハマれなかったのか

ネルケのアトリエにハマる理由は、無限にやることがあり、「あともう1ターン」と思わせられるところにあります。
このゲームでは指示対象のどんどん住民は増えていくし、一方で1ターンで行える行動には限りがあり、常に素材が足りなかったり、錬金術師のリソースが足りなかったり、建物が足りなかったり、商品在庫が足りなかったりします。
更に住民からのミニクエストのようなものが常にあったり、技術研究のために必要なアイテムを作ったりメイン課題のための行動も行わなければならず、アイテム採取も行き先によって拾えるものが全然違うので簡単には飽和しません。
このようなモチベーション管理が常に行われていることで、ゲームの止め時がむずかしく、かつ「やらされている」感を感じにくいようになっています。
一方でシナリオシーンなどは最小限になっていて、あくまでゲームの味付け要素という印象です.

最近プレイして積んでしまった「リディー&スールのアトリエ」は対極的な作品と言え、基本的にシナリオに沿って物語を進めていくことでゲームが進行していきます。
細かくシナリオシーンが入り、基本的には一本道で、錬金術も調合システム自体は凝っていますが、実際には高品質のアイテムを作成したりシナリオに関わらないアイテムを作成する意味はなく、あくまでRPGのプレイを盛り上げるためのシステムという印象でした。
つまり、シナリオを進めゲームをクリアすることがモチベーションのゲームデザインになっています。

ただし、いろいろなアトリエシリーズのレビューなどを見ていると、JRPG色の強い作品の方が好きという方も多いようです。
実際「リディー&スールのアトリエ」も「アトリエ入門に最適」と書かれているのを見ました。

アトリエシリーズはざっくりと分けると時間制限がある作品とない作品に分けられるかなと思っていて、前者が苦手だという人も多いようです。
個人的にはリプレイ性と自由度の高い前者の方が好みなのですが、これは趣味の問題でしょう。

モチベーションの話に戻ると、例えば「アルトネリコシリーズ」などは思いっきりJRPG冒険ストーリーでありながら、アトリエで言うところの錬金術システムには「とにかくヒロインを無限にバフさせて無双させる」というモチベーションがあります。
ヴィオラートのアトリエ」であれば、錬金術と採取で効率の良い商品入荷システムを考えたり便利なアイテムを作ることでゲームが有利になったりイベントが発生して世界が広がるというモチベーションがあります。
こういう何かしらのモチベーションが錬金術に対して存在しているかどうかはアトリエ作品が(自分にとって)面白くなるかどうかの一つのポイントかなと思います。

そういう意味で、ネルケは凝った調合システムもダンジョンも存在しないけれども、すべてのシステムにちゃんとモチベーションがあり、クリアを目指すのではなくプレイすること自体が楽しめる作品になっています。

まとめ。全然違うシステムだけど最もアトリエシリーズらしいとすら感じる作品

ネルケは間違いなくアトリエシリーズでは異色作ですが、それでもとてもアトリエらしいというか、ぼくがアトリエシリーズに求めていたものが詰め込まれている作品だと感じました。

そもそもザールブルグの頃のアトリエはわりとシミュレーションゲームに近かったんですよね。
プリンセスメーカーときメモなどに近いゲーム性とも言えるかもしれません。
もしくはSteamなどにあるインディーズのシミュレーションカテゴリーのゲームなどに近い肌触りと言ってもいいかも。

とにかくよく出来たゲームだと思うので、この文章を読んで自分とゲームの好みが近いと思った方には遊んでみてほしいと思います。